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意外な一面【実守side】
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さっき挨拶を交わした猫山君がまだこちらを見ている…
驚いたから気に入らなかったんだろうか…
いつの間にか出席がとられていた。
「菊知ー、菊知実守ー」
「は、はい」
全員が一斉にこちらを振り向く。
誰かがヒソヒソと
「え、今の声…女子?」
「お前馬鹿なの?ココ男子校だぜ?まぁ女みたいだけどw」
などと会話しているのが聞こえてきて思わず俯いてしまった。
僕は自分の声が大嫌いだ。
男子なのに高くて女子みたいな声。
中学校では声が原因でいじめを受けていた。
高校では大丈夫だと思ってたのに…
精一杯低い声を出そうとしても喉を痛めてしまいできない
まだヒソヒソと会話をしている男子のほうに向かって隣の猫山君が
「テメーらうっせーんだよ。黙れ」
と言ってくれたおかげでヒソヒソ話もなくなった。
猫山君っていい人なのかも…?
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