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好きな物【実守side】
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僕は脱力したように着席して、授業をうけた。
自己紹介で口を滑らしてしまったことが頭から離れなくてまともにノートすらとれなかった…
だから僕のノートは真っ白だ。
名前すら書いていない。
時間はあっという間に過ぎていき、給食の時間だ。
もちろんクラスで一緒にご飯をたべる人などいない
端っこの席でちびちびとたべていると、またもや猫山君がこちらを見ていた。
「あ、えーと、猫山君、良ければ一緒にご飯たべる…?」
なんとなく言ってしまったけど断られたらどうしよう…
「え、いいのか…?た、食べる!」
と目をキラキラさせた猫山君が言ったので僕はほっとした。
猫山君とご飯を食べていてわかったことがある。
猫山君はいわゆるイケメンなのだ。
整った顔立ちでサラサラの黒髪、羨ましい…
周りの人が僕達の方を見ているのは猫山君がイケメンだからだろう。
「き、菊知ってどんなお菓子作るんだ?」
「えーと、カップケーキとかは普段からつくってるよ〜。
お兄ちゃんの誕生日はホールケーキもつくったよ!
カップケーキなら今持ってるんだけど食べる…?
2個あるし…」
そう言うと猫山君は驚いたような顔をしていた。
クラスの皆がご飯を食べる手を止めてこっちを見ているし、やっぱり引かれただろうか…
「い、いいのか?
俺カップケーキ大好きなんだ〜」
無邪気に笑う猫山君に少しだけドキッとしてしまったことは秘密。
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