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お風呂【碧side】
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喉が乾いたからジュースを買いに行こうと廊下を歩いているとふと実守のクラスが目に入った
すかさず実守を探すとそこに居たのは猫山の頬についた何かを取って食べている姿だった
嗚呼、黒い黒いなにかが腹の奥底から這い上がってくる
照れた顔で笑いあう2人を映した俺の瞳はきっと醜いのだろう…
目にうっすら涙が溜まる
理由なんて分からない
猫山に腹が立ったから…?
実守が俺以外の前であんな顔をしていたのが悔しかったから…?
やっぱりどれも当てはまらない
でも、原因は分かる
原因は実守と猫山
俺の大好きな幼馴染
きっと良い奴の猫山
あの2人が一緒にいるとどうも感情が揺さぶられ不安や嫉妬に駆り立てられる
これ以上見てられなくて余裕な顔を作り実守達に近づく
本当はこんな事をせずに堂々と告白をするべきなのだろう…
でも、今の関係を壊したくなくて、これ以上離れたくなくて俺には怖くてできない
きっと今の俺はひどい顔をしている
自分でも分かるぐらいに暑い顔冷たい手
全身の血が逆流したような感覚
それでも実守を手放したくはなくて声をかける
「へぇ〜楽しそうじゃん、実守」
ビクリと実守の肩が揺れる
そんなに嫌だった…?
「いきなりどうしたの?」
「いや、今日一緒に風呂入る約束したの覚えてるかな〜?って思って確認しに来た」
一緒にお風呂に入るのが楽しみで毎日筋トレは欠かさずやっている
無駄かもしれないけれど少しでもいいから実守、君の目を奪いたいんだ…
「ちょ、ちょっとやめてよ、教室で言わないで恥ずかしいよ」
照れてる顔も可愛い…
「大丈夫、そこの猫山にしか聞こえてないから」
猫山は卵焼きを落として青い顔をし、さっきまでの笑顔が嘘だったかのように呆然と実守を見ていた
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