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お風呂【実守side】
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チャイムがなったので教室に戻った
……数学かぁ
どうしても5限目は眠たくなっちゃうんだよなぁ
そんなことを考えてぼんやりしていたら隣から視線を感じた
また猫山くんかな…?
バシッ
「痛っ」
「おい、猫山。菊知に熱い視線を送るのは構わないが授業は真面目に受けろ」
先生がそう言ったら教室がどっと盛り上がった
な、何言ってるの先生!!
…恥ずかしい
熱い視線とか、普通は彼女とかにつかうやつでしょ?
なんだかドキドキして時間が遅く感じた
授業が終わって部屋に帰り、碧と掃除をしていた
碧は普段から綺麗に片付けるのが得意で今は多肉植物に水を上げている
僕は整理整頓が得意じゃないから急いで片付けた
…そろそろかな?
コンコン
「猫山です!!」
来た!
ガチャ
「「いらっしゃい!」」
楽しみにしてたお泊まり会!
家族と碧以外の人が1日中部屋にいるのか…
楽しそうだなぁ
何故か汗だくの猫山君。
どうしたのかな?
「とりあえずお風呂入らない?
猫山君、なんか汗だくだよ。大丈夫?」
「お、おう。ありがとう、菊知」
「猫山〜。自分の着替えとバスタオルはこの棚に置いといて〜」
「わ、わかった!!」
「んじゃ、入ろうぜ。実守も早く行こ」
「うん、猫山君こっちだよ〜」
いつもの癖でお風呂に案内するために手を握った
お兄ちゃんにしてることを猫山君にするのはやっぱり変なのかな?
なんだか恥ずかしくてすぐに手を離した
赤い顔を見られたくなくてTシャツをぬいだ
碧もつられて脱いでいた
隣から痛いぐらいの視線が突き刺さる
また猫山君かな…?
「ちょっと猫山、実守をやらしー目で見ないでくれる?
てか、早く脱ぎなよ」
碧…!?
そんなわけないじゃん!
僕、男だよ?
猫山君は何か言いたそうに僕と碧を見てから服をぬいだ
お腹に傷がある…
「猫山君、この傷どうしたの…?」
痛そう…
大丈夫なのかな…
「あー、えっと、姉ちゃんが昔、結構悪い人と付き合ってて暴力ふられたりしてたからそいつと喧嘩した時に包丁で刺されたあとだよ」
包丁!?
や、やばいじゃん…
「そうなの…?今は痛くない?大丈夫?」
「もう、中2のときの事だから大丈夫だよ」
はにかんで笑った猫山君。
きっと愛想笑いだろうけど綺麗で素敵だった
だから
「お姉さんを救ってあげるなんて素敵だね」
と笑い返した
タオルを並べていた碧がこちらに気づいた
「なにしてんの?わ、何その傷大丈夫?」
「あぁ、大丈夫だ」
「ならいいけど、痛くなったらすぐ言えよ?」
碧はやっぱり優しいなぁ
僕も碧みたいに気遣いができる人にならなくちゃ!
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