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想い【琥珀side】
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あれから1週間が経った
廊下とか教室の窓からたまに見かけるくらい
つい目で追ってしまう
あ…来た
廊下ですれ違うだけだけどなんか緊張する
……気づいてくれないかな
いやいや、僕ってば何考えてんの、
あれからちょっとおかしいのかな
やっぱり暑さで頭やられてるかも…
あと3メートルぐらい先にアイツがいる
声かけてみようかな…
仲良くなれるかも…?
ほのかに期待を膨らませる
「お、おい!碧」
もうちょっとちゃんと声かければよかった…!!
めっちゃ態度悪くなっちゃった…
目が合ったら心臓がバクンと大きく動いた気がする
「え…?えーと、誰?」
瞬間、頭を殴られたような感覚に陥る
え…覚えてないの…?
困ったような笑顔で目を泳がせてる碧を見ても信じられなかった
「保健室で、前、ほら、溜息ついちゃダメだよって、運んでくれて…」
うまく話せない
嫌な汗が滲む
目頭が熱い
僕だけ馬鹿みたいに舞い上がってたの…?
やっぱり期待なんかするんじゃなかった
「…?人違いじゃない?多分俺は女の子に言ったことあるけど君にはないよ?…じゃあね」
女の子…?
今日はズボンだから…?
じゃあ、覚えててくれてた…?
じわじわと嬉しいような悲しいような気持ちが溢れる
今度は女の子の格好で声かけてみようかな
そうしたら話してくれるかな…
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