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お誘い【琥珀side】
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唯也にバレてたなんて…!
どうしよう、碧は気づいてないってほんと!?
それより、誘えるかな…
昨日だって馬鹿っていっぱい言っちゃったし…
「うぅ〜、どうしよ…」
思わずしゃがんでうずくまる
碧が実守を好きだってことは昨日で痛いくらいにわかった
だったら実守みたいに優しく接したいのに…
少しでも碧の好きな人に近づきたいのに…
「ん…そろそろ戻らなきゃ…」
ゆっくり立ち上がってふらふらと歩いていく
どうやったら可愛く誘えるかな…
実守ならどうやって誘うんだろう…?
「危ない!!」
頭が真っ白になる
目の前にサッカーボールが迫ってきていた
それも、ものすごい速さで
ギュッと目を閉じる
「…え?」
……痛く…ない…?
ゆっくり目を開ける
目の前には大きな背中があった
……庇ってくれた…?
「大丈夫かよ?」
知らない人…
顔に擦り傷ができてる…僕のせいだ…!!
「庇ってくれてありがとう…ごめんなさい、僕のせいで顔に傷ができてる…保健室行こう…?」
「舐めとけば治る!!」
右目の下らへんのほっぺのところに傷がある
「ほっぺに傷があるのにどうやって舐めるの!?保健室いくよ!!」
ぐいぐいと手を引っ張る
保健室に着いたけど先生は出張に行っていた
「はい、座って。先生いないから僕が手当するね?えーと、何君だっけ?」
「…ん。鈴木 一期(すずき いちご)」
傷のない左頬に触れる
「そっか、一期、ごめんね…綺麗な肌なのに…僕は佐藤 琥珀」
「ねぇ、あんたはどうやって色抜いたの?」
「あぁ、髪の毛のこと?おじいちゃんがフランスの人だから遺伝だよ」
一期の髪は目がチカチカするくらいに明るい金髪だった
「ふーん…痛ッ!!しみるから消毒すんな!!」
「だめだよ、菌が入っちゃうでしょ?大人しくして」
一期が暴れるからグイッと顔を近づける
なんとか消毒も終わり絆創膏を貼った
「はい、終わり!よく出来ました、今日は本当にありがとう、またお礼するよ」
ぽんぽんと頭を撫でる
「うるせぇ、子供扱いすんな!」
一期が席を立つ
「身長では琥珀の方がおこちゃまだな」
そう言ってわしゃわしゃと頭を撫でられる
「うるさい!気にしてるんだからな!」
「なぁ…お礼、してくれんだよな…?」
左手首を握られて上に持ち上げ壁に押さえつけられる
なにこれ?新手の壁ドン?
「え、うん」
「じゃあ、俺とデートして?」
「…はぁぁ!?」
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