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快楽に果てた俺の体に鈴鹿が触れる
深夜の、横たわる俺の脇腹にあいつの指が伸び
反射的に飛び起きたがそこは誰もいない俺の部屋
何度も同じ録画を飽きるまで見る癖があった俺は最新版にまでなかなかたどり着けずにいたが、
鈴鹿との関係が再開しない日が長く続き、やっとあの最後の夜のファイルに手を伸ばした
そこで俺が見たのは、
『課長、』
俺は俺自身の声に驚き硬直する
それは声を上げて鈴鹿を求め、肩に腕を回し
胴に脚を絡めて喘ぐ俺の姿だった
「なんッ、」
自分の失態に俺は胃が冷たく凍り、血の気が引くのを覚える
俺はまるで起きているかのように鈴鹿のキスに応じ
愛撫に体を震わせ、
奴の手を悦いところへ導いていた
『そこ、に、
課ちょ…、んん、それ…』
甘く熱く
見ている俺自身が怒りに沸騰するほど、俺は鈴鹿にねだっている
鼻から声を抜き、鈴鹿の二の腕を掴み
背中を反らせ腰をすり寄せるあまりの痴態に
俺はモニターをブン投げそうになった
眠りが浅かったのか、
欲求不満だったのか、両方かもしれない
何せ、俺はソムノフィリアを前に半覚醒で迫ったのだ
鈴鹿も萎えたのだろう、カメラに奴の手が伸び直ぐに録画を切っている
画面の暗転と共に俺の目の前を火花のようなチラつきが舞う
やらかした
心臓が痛いほど早く鳴り、俺はしばらく動けないでいた
鈴鹿の受験日まで外の仕事を優先的に受け
長時間の移動や作業に没頭して気を紛らわせていた俺は、
旅費の清算を月末で締めたいからと総務に呼び出された
支払い調書を作る傍らで総務係長が経費担当者に言うのを聞き、固まる
「鈴鹿課長の支払いも用意しておいてくれ、
試験会場までの往復の費用と受講料」
合格されたんですね、と返す女性社員の声が俺をすり抜けていく
ははは、
受験勉強なんざとっくに終わってたって事じゃねえか
それでも俺に何の報告も無いことと、
あの夜に俺がしでかした事が繋がった
つまり、俺はアダルトビデオとして失格だったってこった
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