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トラップモドキ
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謎の物体を不思議に思いながらも特に害は無さそうなので、一応持ち帰ろうと懐に入れた。
それから気を取り直して更に進んで行く私は、幾重にも仕掛けられたトラップに遭遇した。
床の一部を踏んだ瞬間、カチッという音がしたかと思えば前方からゴンゴロゴロと転がって来た大岩を一刀両断し
天井から垂れ下がる二本の赤い紐と青い紐と、その脇に置かれていた『どちらかが正解への道に繋がる』と書かれたカードに従って、青い紐を引くとゴゴゴゴゴッとどこからともなく流れ込んできた大量の水を天井にへばりついて避け
逆に赤い紐を引けば、壁をぶち破って現れたライオンのような像の口から炎が噴射されたので、像ごと剣圧で破壊し
…これが一番意味が分からなかったのだが、カラフルな箱を開けた瞬間バネがついたニヒルな人形が飛び出してきたのだ。
特にそれ以上何も無かったので、そっとそこに放置してきたのだが…。
それからもトラップのような物々に翻弄されながらも、私は玉座の間を目指して進んで行った。
「やっと着いたか…」
色んな意味で疲れたが、数々のトラップのような物をくぐり抜け、私は漸く城の最上階である玉座の間の前の扉に辿り着いた。
この扉の向こうに魔王がいる。
数多の勇者達を破ってきた魔王に、ついに対面する時がきたのだ。
手のひらに汗がジワリと滲む。深呼吸をして、私はその重厚な扉を押し開けた。
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