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待望
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ドカーンと、派手な音を立てて吹っ飛んだルカ。
もうもうと土煙が広がって、パラパラと小石が落ちる音がする。
「あ、ごめんノヴァ。多分色々壊すかも」
振り返って目を見開いているノヴァに先に謝罪しておく。
ちゃんと後で直すから。
「危ないからノヴァは出てて」と言って、改めて向き直る。
ああ、この感覚久しぶりだ。
上がる土煙の中心で、いつの間に抜いたのか分からない剣を持って立つルカを見て、俺は歓喜にも似た感情が止まらなかった。
剣を構えるルカに対して全身に魔力を巡らせる。
しかし、興奮を覚えたのも束の間、ルカは俺を見るだけで一向に動こうとはしなかった。
「何で動かないの」
「…………」
幾ら呼び掛けてもルカは微動だにせず、ただ、俺の目をじっと見ていた。
痺れを切らしてこちらから行こうかと思った瞬間、漸くルカの口が開かれた。
「…アメは、何か楽しみはないのか?」
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