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見張りに気付かれないように忍び寄り、隙をついて枯れた用水路からへ建物の中へと入った。
進むにつれて水が腐ったみたいなドロドロとしたものが足元を濡らし始めて、汚れるのが嫌だったからまたルカの背に乗せてもらう。
鼻をつまみながら、乗せて貰う代わりに生み出した火の玉を先頭に暗い通路を進んで行った。
「そういえば、アメ」
「何」
臭くて死にそうなのにルカは平然としてる。何で平気なの。
「今更なんだが、魔族を討伐しに行くのは良いのか?魔王的に」
「良いんじゃない」
「適当だな。仲間ではないのか?」
仲間って言われてもねえ。
「一括りに魔族って言っても全員が傘下に入ってる訳じゃないらしいし、それぞれ独立して党派組んでる魔族も珍しくないってノヴァが言ってた」
元々魔族ってのは自分勝手な奴が多いらしいし、従えないなら好きにしろって感じらしい。
仲間意識がある奴はあるし、無い奴は無い。ハッキリしてるよね。そういう所は嫌いじゃないよ。
「そうなのか」
「らしいよ。ていうか俺が良いって言ってるんだから別に問題ないと思うんだけど」
「確かに」
そんな事を話していると行き止まりになった。
「行き止まりか。引き返して別の道を探そうアメ」
「待って」
「アメ?」
やっぱり。僅かだけど風の流れがある。
こういう時ゲームだとどこかに仕掛けがあるのがお決まりなんだけど…
火の明るさを上げて、ペタペタと周囲の壁や天井を触る。
あ、何かここ出っ張ってる。
それを押し込むとゴゴゴゴゴ…と行き止まりだった壁が左右に開いた。
「ビンゴ。ほら早く進んでよルカ」
臭いんだから。
「あ、ああ…。凄いなアメ」
何が?普通でしょ。
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