アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
此迄
-
漸くくっさい用水路から出られたかと思えば、そこは俺が千里眼で見た地下空間らしき所の扉の直ぐ近くだった。
いつの間にか地下へと降りていたらしい。臭かったけど戦うとか面倒な事は避けられたし、結果オーライかな。
臭かったけど。
「ここか。アメが言っていた地下の空間というのは」
そうそう。この先にぶっさいくな面の魔族が見えたんだよね。
「手に水差しのようなものを持っていたと言っていたな」
「うん」
「恐らくそれが水神の魔具だろう。そいつの他にはどれくらいいたか分かるか」
どれくらいって言われても
「うじゃうじゃ」
「…うじゃうじゃか」
「うん」
「……………」
ごめんって。数える気なかったの。
取り敢えずフジツボみたいだったとだけ伝えておくよ。
「…この山の大きさから考えて地下空間は……なら30~40といったところだろうな…」
俺の言葉からぶつぶつと敵さんの数を予測しているらしい。
「それくらいならいけるか…。よし、行ってくる。アメはここで待っていてくれ」
え。
「俺は行かなくていいの」
「面倒事は嫌いなんだろう?それにこれは私が引き受けた事だ。アメにはここまで十分助けて貰った」
…何それ。今更それ言うの?
馬鹿じゃないの。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
59 / 156