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うわ、きたなっ。
ぶさガエルのヨダレが魔力の義手にべっとり着いてる。
本来なら体内に魔力戻すんだろうけど、生理的に嫌だからその部分だけ切り離して霧散させた。
シュタッと地面に下りて、死屍累々な空間を見渡す。
「あ、ルカ。大丈夫だった?」
「ああ」
「ところで何でコイツら泡吹いてるの。ぶさガエルしか絞めてないのに」
「アメの濃すぎる魔力に息が出来なくなったんだろう」
「ふーん。ルカは平気だったんだ」
「まあ、これでも一応勇者だからな」
へえ、勇者って凄いんだね。
「てっきり途中で止めてくるかと思ってたんだけど」
「本当に殺す気はないと思ったからな」
あら、ばれてたの。
「じゃあ、ルカ」
「何だ」
「あそこまで運んであげるから例の魔具ってやつ取ってきてよ」
「別に構わないが…自分で行った方が早いんじゃないか?」
「俺にぶさガエルが触ってたものを触れって言うの」
冗談じゃないよ。
「……なるほど。承知した」
ありがと。
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