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禁句
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焚き火にはされたくなかったみたいで、やっと赤毛の人は大人しくなった。
残念。
「オレはテオ。見ての通り盗賊をやってる」
え。てっきり小汚い貧乏覗き魔かと思ってた。
「赤毛のテオって、名前ぐらいは聞いた事あんだろ?」
ルカを見る。
「知らないな」
「はあ!?嘘だろ」
「そう言われても嘘をつく理由がない」
「…そこは嘘でも知ってるって言えよ」
「すまない」
「謝んなよ…惨めになるだろ」
「……すまない」
前から思ってたけどルカって天然なのかな。赤毛の人ががっくり項垂れてる。
「盗賊、という事はやはり盗みが目的だったのか」
「…そーだよ。失敗したけど。何アンタ騎士か戦士なの?」
「いや、一応勇者をしている」
「勇者!?何でまたそんな奴がこんな所でパーティも組まずに野宿なんかしてんの。魔王が復活したんだろ?行かなくて良いのかよ」
「……訳あって今は彼と共に旅をしている」
きょとんとした目が俺に向けられる。何。今魚食べてるんだけど。
「彼って………あー!そうだ思い出した!君さっき水浴びしてたよね!?何か一瞬男に見えたんだけどあれって気のせいうお熱っちゃああ!!」
そーぉれっ、と焼きたての魚を赤毛の人の顔面に投げつける。
「それあげるよ。お腹空いてたんでしょ」
「あげ方が雑い!尋常じゃなく熱いんですけど!?しかも食べかけだし!」
そんなに喜んで貰えるとは。よっぽど腹ペコだったんだね。
「止めなさいアメ」
「何で。赤毛の人も喜んでる」
「どこが!?」
「食べ物で遊んじゃ駄目だ」
「注意するのそこ!?」
「そっか。魚が可哀想だもんね」
「オレは可哀想じゃないの!?」
当たり前でしょ?
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