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空腹
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「23だよ」
フォークの錆になり損ねたテオは結構若かった。
ルカといいテオといい、この世界の男性は実年齢より大人に見える法則でもあるのかな。
「ふーん」
「聞いといて興味無さげだね…。アメくんは?」
「多分19」
「多分て何」
多分は多分でしかないよ。
「え。ていうかまだ二十歳越えてなかったの?オレより年下だとは思ってけどてっきりもうちょっと上だと思ってた」
おや。じゃあ俺も法則に当てはまるのかな。
「あれ、そういえば何でまだいるの」
「今更!?今更それ聞いちゃうの?遅くない?」
「遅くない」
「分かった!分かったからフォーク向けないで!」
俺は何もしてないよ?フォークがテオの顔に突き刺さりたいって言うから手伝ってるだけ。
良かったねモテモテだよ。無機物にだけど。
「君らレールに行くんだろ?ちょうどオレもそこに行く予定だったから途中まで一緒に行こうと思って」
「勝手に行けば良いのに」
「まーまー良いじゃん。君らちょっと面白そうだし」
「何が面白そうなんだ」
あ、ルカ。いつ入ってきたの?気づかなかった。やっぱ忍者なの?
「お。お帰り~ルカ」
「アメ、大丈夫だったか」
「おいこら無視か。しかも何ちゃっかり安全確認してんの?寧ろ身の危険を感じたのはこっちなんだけど。ていうか!アメくんと一緒にいてやってってルカに頼まれたからいたのに!」
そうなの?
ちらっとフードの影からルカの顔を盗み見る。
「どうした?」
盗み見れてなかった。
「何か食べるか?」
「もしもし。この子既に3つデザート食ってるよ。しかも胸焼けしそうにすっごい甘いやつ」
「もう要らない」
「そうか」
うん。
いっぱい食べたからかな。もうお腹が満足って言ってる。
ルカも来たし。だからもういいや。
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