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お伺い。
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太陽の光が瞼の裏にまで届き目が覚める。
そうか、昨日あのまま寝たのか。
木葉の方を見ると相変わらず綺麗な顔をしていた。
目覚めないのは、あいも変わらずで。
部屋を出ると、皆が集まっていた。
おお、赤葦おはよう、と木兎に声をかけられ、おはようございます。と返す。
どうやら襲撃してきたマフィアを辿り、根本の組織をもう突き止めたらしい。
さすがウチの優秀なハッカーだ。ここで赤葦はすかさず言う。
「俺に行かせてください。」
「お前、一人で殲滅する気か!?そんなの無茶―」
「いえ、スパイとして入るだけです。俺は木葉さんについてのことが知れればそれでいいので。皆さんも知りたいでしょう?何か分かったらすぐに帰ってきますから。」
赤葦は中身が何もない、空っぽのような笑顔をした。
全員、見たことのない赤葦の表情にただならぬ気配を感じ取る。
「そういうことなら、俺は賛成だ。」
「木兎!?」
「そんな、赤葦だけに行かせてまた木葉みたいなことになったら…それなら、交渉の上手い鷲尾が行った方が…!」
「木葉は、運が悪かっただけだ。たしかに、鷲尾が行った方がいいかもしれない。でも俺は赤葦の思う通りにさせてやりたい。スパイとして行くなら赤葦一人の方が色々やりやすいだろ。幸い顔は割れてないと思うし、すぐに帰ってくるって言ってる。それに、赤葦も気づいたことがあるみたいだしな。」
最後の部分で実はお見通しだったんだ、さすがリーダーだな。と赤葦は思った。
賛成してくれた木兎に尊敬の意を込めてありがとうございます。と言う。
「…ま、木兎もそう言うなら仕方ねーな、赤葦も譲らないっぽいし。」
「副リーダーのお願いにリーダーの賛成か…こりゃ逆らえないな。」
「絶対、生きて帰ってこい。」
「俺は信じてます!」
最後は全員賛成してくれた。そして翌日、赤葦はアジトへ潜り込んだ。
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