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No.0
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12月にはいり 真っ白な雪が降ってきた。
周りはクリスマスにむけてキラキラと光っている。
そんな中 俺の秘書である奴から電話がかかってきて
ガヤガヤとうるさい街の中を避けるように薄暗い裏路地に
はいり電話をとった。
「なんだ」
「お疲れ様です、社長。明日の会議についてなのですが…」
「……っぁ…うっ…うぅ」
「…ん?ちょっと待て。 なんか音がする」
この通りは人が通らない事は知っていた。
真っ暗で空気が汚い。そんな通り誰も通りたいとは
思わないだろう。
静かに奥へ進むと 途切れ途切れに聞こえてきた音が徐々に大きくなってきた。
「あぅ…んーっんっー…」
「…おい、今すぐこっちに車をよこせ。それと、
毛布と水を。」
かしこまりました。と耳に聞こえ電話を切った。
…そう。さっきの音の正体は 声だ。 …まだ1歳になってるかなってないかぐらいの小さい子供の。
雪で濡れた冷たいアスファルトに首も座ったばかり
のような子供は 薄着1枚だった。
「…お前…寒いよな…。こっちへ来れるか?おいで。」
街の車のライトが 裏路地を照らし明るくなって目に
したのは 全てが真っ白で 涙が溢れた小さい子供が俺の
腕にゆっくりながらも這い張ってきた姿だった。
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