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秘密の…
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「ごめんなぁ、こんなところで…」
花谷に案内されたのは数学準備室だった。教室とかなり距離があるので知らなかった場所だ。…うん、妄想に使える…。
けど、あまりにも汚すぎるかもしれない。
乱雑に置いてある数学の問題集とかプリントとか、とにかく散らかっていた。
中央にある小さな机の下から椅子を引っ張り出し、ここ座って、とホコリを払いながら言った。
「それで、話なんだけど…」
「は、はい、なんでしょうか?」
「雪染、お前、腐男子だろ?」
「…えっ
えええ!!思ってたのと前っ然違う質問!?さっきの隠れイケメンの件じゃないんかい!てか、なんで腐男子って……ああっ!違う、違います!ふふ腐男子なんて知らないですよ!!」
「お前その誤魔化し方はひどいだろー。てか同類にはバレバレだからね?男二人の絡み見てる時の効果音、ニコニコじゃなくて二タニタしてるからな?
あとイケメンの件は俺自身どうでもいいからバラしてもいいぞー」
「マジかよ……」
あの擬態出来てなかったのか…。絶対誰にもバレないと思ってたのに…!
……ん?
「同類…って?」
「そう!そこが重要!!俺も腐男子なんだよね」
「えぇええぇえ!?!?」
「あっはは!いい反応!だからさ、お友だちになろうよ。今まで仲間がいなくて辛かったんだよー」
「ちょ、ちょっと待ってください。え?ダサいと思ってた担任がイケメンで?しかも腐男子で?それで俺に友だちになって欲しいと?」
「そんなに悩むことかなぁ?じゃあさ、」
そう言うと花谷は、真面目そうな本がズラリと並んでいる本棚の、下の引き出しを開けた。
「この大量の同人誌&商業本、友だちの特権、で貸してあげるよ」
「ぜひお友だちになりましょう花谷様!!」
こうして、俺と先生の秘密の友情が生まれたのだった。
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