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視線
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じーーー
「……」
じーーーーーー
視線が、痛い。
学校生活にも慣れてきて、腐男子の友だちもゲットして(担任の先生だけど)、ついでに俺のファンも増えてきたこの頃。ずっと誰かに見られている気がするのだ。
さすがに寮の自室(おぼっちゃま校なので個室)までは感じないのだが……
じーーーーーーーーー
BL妄想に集中できない!!
授業中の今だって注がれる視線がうっとうしい!!!おれの妄想の大半は授業中に生まれるのに!
そのせいで、俺は大量に持ってきた腐本のセリフを全て覚えてしまいそうなほど読み漁り、それでも萌えが足りなくて深夜まで読んでしまうので寝不足だ。
もう無理だ…でも誰なんだ……?いくら周りを見回しても怪しい人なんていないのだ。それに、決して好意的な視線ではない。もっと、こう、じりじりした嫌な感じの。
「……はぁぁあ。どうしよ……」
「おぉ、深いため息だなぁ。大丈夫か?」
いきなり上から降ってきた声にビクッとしてしまった。
「二見くん!…あれ、授業は?」
「やっぱ気付いてなかったのか。雪染、授業終わった後、起立って言われてもずっと座ったままだっただろ。いつもちゃんとするのに…どうした?具合悪い??」
「ああ、いや、大丈夫だよ!ちょっと考えごとしてて…」
「そうか…それならいいけど…。顔色あんま良くないし、無理すんなよ。」
ぽんぽん、と頭をなでられた。その時「二見ー!」と誰かに呼ばれ「おう!今行くー!」とニカッと笑った後行ってしまった。
なんっなんだあのスパダリ攻め様はああああああ!!
二見雄人(フタミ ユウト)。ちょっとチャラい雰囲気だが、性格は明るく爽やか。クラスのムードメーカー的存在で、運動神経抜群のイケメン。
もちろん、俺の妄想対象としてチェック済みだ。普段は好青年、夜はドSな攻め様だと思ってる。
ふへへぇ、受けくんにもああやってあげてるのかな…。そして、その時だけは優しいおせっせを………
「……っ!ゆ…くん……っ」
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