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甘くて苦い今日この頃 5kyrt
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rtsaido
ねえどうして?
どうしてあの時キヨ君はあんなに悲しそうな顔をしたの?
俺はそんなことを考えながらエレベーターに乗り込む。
俺が結構好き、なんて言ったから?
気持ち悪かった?
でも、先に言ったのはキヨ君だし...
なんであんな顔をしたんだろう。
プルルルルルルル
こんな時間に誰からだろう?
俺は電話にでる
「はい?」
『お、やっとでたな。今俺飲んでんだけどさレトルトもこねーかなと思って。』
「んー....」
『あー無理な感じ?』
「いや、行くわ」
『お、ならいつもの店によろしくー』
電話が切れる。
正直俺はお酒にそんなに強くない。
むしろとても弱い
でも今はこの苦い気持ちを紛らわしたいからうっしーのところへ行く。
「おせーよお前」
「いや、結構早いやろ笑」
そんな気楽な会話をしながら俺は席に座る。
「なあお前なんかあった?」
「ひぇ?別になんもないわあ!」
「いや、お前絶対なんかあっただろ。酔う時は大体なんかあるんだよ」
あー。うっしーには嘘つけへんなあ、
うっしーは俺がキヨ君の事好きって事も気づいたし。
「今日...キヨ君とこ行ったんよ...」
「うん。それで?」
うっしーは俺に優しく問いかける。
「そしたらキヨ君な、俺の事結構好きって言ってくれて」
「おう。よかったじゃん。」
「でも、その後キヨ君....」
俺は思い出して泣いてしまう。
俺、思い出したくないから飲んだのに自爆するって馬鹿やなあ...。
「辛かったんだな。よしよし」
そう言ってうっしーは俺を優しく抱きしめ頭を撫でてくれる。
「俺、キヨ君おらへんかったらぜったいうっしーのこと好きになっとったわ」
心の声がつい口に出てしまう。
俺安心しきっとるな〜、て思う。
「はいはい。でも、お前はキヨのことが好きなんだろ?」
「...うん。俺、キヨ君が好きや。大好きや」
俺は泣きながらそう言った。
こんな気持ち吐いてしまいたいけど。
もう沢山飲み込み過ぎたから。
俺はキヨ君が一生好きなんだと思う。
そんなことを考えながらうっしーの顔を少し見ると
うっしーは微笑んでいて。
でも、ほんの少しだけ悲しそうな顔をしていた。
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