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Chantilly flower* 13
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朝から雨がぱらぱらと降っていた。
空は昼間からもどんより太陽を隠して、神様は心情を見てたかのような天気にしてくれた。
要らぬ気遣いだよ神様ー。
まさか綾人さんに男性の元恋人がいたとは…。
恋愛話をしたがらないわけだよね。
うう。知らないとはいえ無神経だったな。ごめんなさい、綾人さん。
しっかし今日の志摩は1日不機嫌オーラMAXで私は疎かクラスメイトの男子までなかなか近寄る事ができなかった。
無言の威圧がすごいのだ。
原因知ってるだけに私から見たらあちゃーって感じだけど、クラスメイトたちはまた別だ。
校内の剣道部ホープが"近寄ったら殺すぞオーラ"なんて始終出してたらそりゃ怯えてしまうもので…。
あぁ、またか弱い女子が睨まれたと勘違いして志摩から逃げた。
「ちょっと千花ァ。彼氏超不機嫌じゃん、喧嘩ァ?」
「いやまず付キ合ッテネェヨ」
秒で突っ込む。
そんな誤解は本当にやめて頂きたい。
「えー、でも最近マジで仲良くね?」
おおいめんどくさいJKに加えてめんどくさいDKまで絡むようになっちゃったじゃないかッ!
「付き合ってないと見せかけてー、実は隠れて付き合ーーっ?!」
「ってはないー」
否定言葉と同時にDKに手刀を御見舞する。
その様子には周りのクラスメイト達が笑い始める。
そして「千花はケーキが恋人なんだから違うでしょー!」という言葉まで飛んでくる始末。
まあそれは事実なんだけど次いで飛んできた
「それって女子なのか女捨ててるのかわかんなーい」
の言葉には本当にほっといてと思う。
「でも不機嫌MAXなのは確かなんだよなー。橘なんでか知らねぇ?」
手刀を御見舞してやったDKが聞いてきた。
うーん。しかし知ってる理由を教える事もできないんだよなぁ…。
「ん〜、いや、どうしてなんだろうね?」
「はやく機嫌良くなってくれるといいんだけどなー。マジ怖くて話しかけらんねーもん」
志摩と話す機会がある男子たちも心配している様だ。
殺戮のサムライオーラは公害になってしまっている。
困ったなぁ…。
だけど、志摩の気持ちも分からなくはない。
元恋人(しかもまさかの男)の出現により元サヤの可能性が出てきてしまったらそりゃあ不安だろう。
まあ綾人さんの昨日の反応的に可能性低そうだけど、
実際元恋人さんとどんな状況なのかはわからないし多分綾人さん話したがらないだろうしなー。
綾人さんがあんなふうに怒ったり冷酷な所があったりって言うのにも驚かされたし挙句の果てに好きな人のキスシーンはキツイよね。
私でもショックだったんだからなあのスーツ野郎め。
うーーん。私まで不安な気持ちになってくる。
でも、でもさ。
これまで築いてきた志摩と綾人さんの絆だって確かなものだし変わらないって、思うんだよね。
綾人さんが志摩に気を許していってるのは確かだし!
更に綾人さんが男同士でも大丈夫ってわかったわけじゃん?!
うん、そうだよ。
ここで押さなきゃ男が廃るってヤツなんじゃ無いだろうか志摩くんよ…!
よし。決めた。
「聞ける時に話聞いてみるよー」
クラスメイトにひらひらと手を振り告げて授業の準備のために席に戻った。
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更新にだーいぶと間が空いてしまってすみません。
またゆったりめにはなりますが再開します。
見守ってくだされば幸いです(*˘˘*)
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