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LEDじゃない、暖かな明かりが俺を照らす。
『くろ?』
声のした方向に振り向けば、そこにそいつはいた。
『白』
俺が白、と呼ぶこいつは、通り名は白豹と言う。
元族潰しの、現ロザリオ幹部である。
俺に一目惚れしたとかで、いつの間にか俺の隣にいて、いつの間にか幹部までのし上がっていた。
まるで告白みたいだったなあ。
なんて思い出しながら、俺より少し背の高いハニーブラウンが俺の座るソファに座ってくる。
『黒、おれね』
口パクで何かを告げてくる白。
何を言ったか分からないんだけど。
首をかしげれば、ニコリと笑って、ソファから立ってしまう。
『白? ...しろ...?』
瞬間、あいつの顔が出てきて。
ああこれは夢なんだな、と自覚した。
と共に、すんごい音が聞こえた。
****
ふわりと意識が浮上する。
ガシャンッ。と部屋の外から音がした。
なんだなんだ。泥棒か?
扉の向こうからは、絶えずドタバタと音がしている。
この泥棒、忍ぶ気が全然ないな。
この1023号室には現在、俺しか住んでいない。
ここのセキュリティは万全だし、この学園の身分証明書であるカードキーを通さない限り自室にだって入る事が叶わない。
つーか、もし仮にハッキング出来たとしても、そこまでして俺の部屋に入る意味もわからない。
俺は親衛隊ができるようなイケメンでも無いし、
第一に俺を好きになるやつは相当な物好きだという確信がある。
言っていて虚しいが。
「つーかだりぃ。吐きそう」
布団から身体をゆっくり起こす。
昨日調子に乗ってコーラをがぶ飲みしたのが悪かったか。
若干前かがみになりながら、自室の扉を開ける。
胃の中がごろごろしてる。やっぱ無理。
一歩踏み出した足を引こうとしたその時。
「...し、ろ?」
先ほど夢で見たハニーブラウンが、そこに居た。
ボケっとした顔が、目に入る。
「...え?」
あ、やばい。
視界が回ってる。
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