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僕と兄は父と母がいる部屋につきました。
そして、父は僕を見るや否や、寄ってきて肩を掴み言いました。
「真白なんで、お前が生き残って、スミレが死ぬんだ!
なんで、スミレなんだ。
なんで!
真白お前がスミレの命を奪ったんだ!
お前が!!!」
「僕が?」
そうだと父が言って、拳を僕の方に向かって、振り上げようとしました。
それを、兄が止めてくれたんです。
「父さん、なにしようとしてるの?
そんなことをしても、母さんは帰ってこないよ。」
すると、父の涙がピタリと止まり。
目の色が変わりました。
そして、僕を抱き締めながら、呪文のように言いました。
「そうか、
そうだよな、すまない真
白。
本当にすまない。
これかは、ずっと大切にするよ真白。
お前は、俺の宝物なんだ、真白。
だから、
真白ずっと、
ずっと、
俺そばから離れるなよ、
ずっとだ、
真白俺の真白。」
その時はまだ、何も分かっていませんでした。
でも、ほとんど無言で聞いていた、兄にはこれからおこることが何となく分かっていたんだと思います。
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