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「へ?」
今、時雨さんは何て言ったの?
好きって…………
でも、好きって女の人と、男の人が言う言葉だよね。
あっ、そうか。
「僕も時雨さんのこと好きですよ。」
「フフッ、多分真白の思ってる好きと、俺の思ってる好きは、違うよ。
俺の好きは、恋愛対象としての好き。」
恋愛対象ってことは、パパとママみたいな事なのかな?
でも、僕は男。
「時雨さん、僕は男だよ。」
「うん、知ってるよ。
それでも、真白の事が好きなんだ。
男とか、女とか関係なく。
真白の事が、大好きなんだ。」
好き…………
隼さんが言ってたこいって、魚の鯉じゃなくて、こういう意味の恋なのかな。
だとしたら、僕も時雨さんの事が、好き。
でも、僕はやっぱり汚い。
僕が悩んでいると、時雨さんが言った。
「真白、お前また自分が汚いって思ってるだろ。
それでも、俺は真白が好きなんだ。
真白の願いなら何でも聞いてあげたいし、真白が何かを背負ってるなら、一緒に背負ってあげたい。
真白好きだ。
俺は、真白を幸せにする。
俺の恋人になってくれないか?」
時雨さんはそのまま僕を抱き締めた。
僕は時雨さんが好き。
伝えてもいいかな。
こんな僕だけど………
そして、僕は言った。
「僕は、世間知らずで、我儘で、汚くて、何もいいところがない、僕だけど…
僕も、時雨さんのことが好きです。」
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