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時雨side
俺は、ドアを開け部屋に入った。
奥の椅子に親父は座っていた。
そして、真白を見た瞬間親父は呟いた。
「可愛い………」
すごく、小さな声だったが俺は聞き逃さなかった。
俺は、声を低くし圧力をかけるように言った。
「親父、失礼します。
真白、つれてきました。」
「ほうほう、ありがとう。
そこの子、自己紹介してもらっても、いいかのう?
ちなみに、わしは如月竜也じゃ。
気軽におじいちゃんと、呼んでくれてかまわんぞ。」
親父は、俺の苛立ちを一切無視して、真白に話しかけた。
真白は、少しビクッとなったが、ちゃんと言った。
「ぼ、僕は東條真白です。
14歳です。」
すると、親父はいつもの親父とは思えないほどの、微笑みを浮かべていた。
誰なんだこいつは……
本当に、親父なのか?
それに、おじいちゃんって、なんだよ。
俺が、そう思っていると親父がとんでもないことを、言い出した。
「おい、時雨。」
「なんですか?」
「真白くんと、二人で話がしたい。」
俺は、その質問に戸惑った。
真白と親父を二人っきりにするなんて……
それに、真白は自分では大丈夫と言っていたが、少し体調が悪そうだしな……
どうするか。
親父は、俺から答えを聞くのを諦めたのか、今度は真白本人に聞いた。
「なぁ、真白くん。
おじいちゃんと二人で、お話ししないか?」
「えっ、えっと、時雨さん?」
俺は、思わずため息をついた。
この、クソ親父は真白が断れないことを知ってて、聞いてる。
ほんとにたちが悪い。
「は~。
真白は、大丈夫なのか?
親父と二人で怖くないか?」
「大丈夫ですよ。
そのお、おじいちゃんは時雨さんに、似ていますし。」
この親父が、俺にか…。
まぁ、この親父の遺伝子も引き継いでるしな俺。
少しの間なら大丈夫か。
「真白、何かあったらすぐ叫ぶんだぞ。」
「はい。わかりました。」
すると、親父が不満そうに言った。
「なんじゃ、その言い方は、まるでわしが何かするみたいじゃないか。」
「念には念をですよ。
ちなみに、親父。
いや、父さん。
真白は、俺の恋人なんで手を出したら、たたじゃおきませんよ。」
俺がそう言うと、親父は笑った。
「ガハハッ!
そうか、そうか分かったよ。
とりあえず、真白をわしの膝の上に持ってきてくれ。」
俺は、真白を不服ながらも親父の膝の上においた。
そしたら、親父にさっさと行けと、言われたので、部屋を出ることにした。
「失礼しました。」
俺は、部屋を出ると真白の事が心配でたまらなかった。
暫く、親父の部屋の前で立っていると、咲がやって来た。
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