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真白side
僕は今おじいちゃんの、膝の上にいる。
おじいちゃんって、言うのは時雨さんのお父さんのこと。
おじいちゃんは、所々時雨さんに似ている。
例えば、目。
時雨さんみたいに、少し切れ長で綺麗な黒い瞳。
それから、声も。
僕が、おじいちゃんと時雨さんの似ている所を、考えていると、おじいちゃんが喋べりだした。
「真白くんは、時雨の事が好きかい?」
「………はい。好きです。」
「ハハッ、そうかそうか。
真白くん、時雨のことを頼むな。
バカ息子だが。
それに、怖いだろう。」
「時雨さんは、怖くないですよ。
とっても、優しいですよ。
それに、カッコいいですし。
いつも、僕のことを思ってくれてて。
何より、僕を助けようとしてくれますし。」
僕が時雨さんの事を一人で喋っている間、おじいちゃんはとても、微笑みながら見ていた。
本当の孫をみるかのように。
そのあと、真白の頭を撫でて言った。
「本当に真白くんは、時雨が好きじゃなぁ。
実はな、時雨の、母親は時雨が10歳の時に他界したんじゃよ。
その頃から、時雨はあまりわらわなくなったんじゃ。」
時雨さんに、そんなことがあったなんて………
でも、僕の前ではいつも優しい笑顔をむけてくれている。
僕、時雨さんの事何も知らないな。
おじいちゃんは、僕に質問をした。
「真白くんの、親御さんはどんな人なのじゃ?」
僕はその質問に、とても困ってしまった。
言っていいか、分からなかったから。
でも、時雨さんのお父さんだから………
「…ぼ、僕の母も…
僕が4歳の時に他界しました。
僕は、父から逃げて今時雨さんの所にいます。」
僕はおじいちゃんの顔を見るのが怖くて、ついつい顔を下げてしまった。
すると、おじいちゃんは僕の背中を撫でて言った。
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