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「なぁ、真白くん。
顔上げて、胸はり。
わしは、真白くんの過去に何があったんかは、知らん。
過去は、過去にしかならんやろ。
だから、ちゃんと今を生き。
だって、真白くんはまだ14歳やろ?
なら、高校だってあるし。
大学だって行きたいんなら行けるからな。
それで、お父さんから何で逃げてるかは、知らんけどちゃんと話し合って、時雨のお嫁さんになるんじゃぞ。」
僕は、とても嬉しかった。
どれくらい嬉しいかと聞かれると、言葉にできないほど嬉しい。
それにしても………
「お嫁さん……」
「ハハッ、真白くん。
顔が真っ赤じゃぞ。
なぁ、真白くん。
わしのことは、本当のおじいちゃんと思っていいからな。
お父さんでも、いいが。」
「えっ!えっと………
おじいちゃんでいいですか?」
「そうか、そうか。」
と言って、またおじいゃんは、僕の頭を撫でた。
本当のおじいちゃんみたいだな。
それに、時雨さんとちょっと違うけど、落ち着く……
そうだ、おじいちゃんにも聞いてみよう。
「おじいちゃんは、学校楽しかったですか?
僕、行ったことなくて……
勉強も、本当に簡単なのしかできないんです。」
「真白くんは、学校に行ったことがなかったのか。
学校か………
楽しかったぞ。
皆が、笑顔でキラキラしててな、たまに喧嘩もするけどそのあとに、もっと仲良くなるんじゃよ。
勉強は、ちと難しかったが、まぁ楽しかったな。
友達もたくさんできるぞ。」
「友達ですか?
僕は、ちゃんと勉強したことないけど、学校にいけますか?」
「友達はいいぞ。
勉強は、今からしてもまだ間に合うよ。
そうだな、隼にでも教えてもらうといい。
あいつは、わしらが怪我をせんかぎりは、暇じゃからな。」
「本当に、隼さんに迷惑かからないでしょうか。
前にも、隼さんに勉強を教やるって、言われた事があるんです。
でもやっぱり、迷惑かなと……」
「ハハッ、本当に真白くんは優しいのう。
大丈夫じゃよ。
そんなこと、誰も思わんよ。
そうだ、真白くん。
時雨の小さい頃の写真みるか?」
僕は、頷いた。
そのあとは、時雨さんが帰ってくるまで、おじいちゃんと一緒にアルバムをみていた。
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