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時雨side
俺は、今すごく幹部のやつらからの視線を浴びている。
俺の弱味が確実にあると、分かったからだ。
いつも笑顔の幹部、鈴木相馬スズキソウマですら、顔が強張っている。
そして、この沈黙の中喋ったのが、神谷佑都カミタニユウトだった。
最年少で、幹部入りした逸材だ。
「若、あなたはこの如月組を、終わらせたいのですか?」
「いいや。
終わらせるつもりはない。
必ず俺は、この組を日本一にすると、決めているからな。」
「なら、なぜ。
っ!
まさかとは、思いますが若。
木下組にカチコミでも、するきですか。」
「あぁ、そうだ。
と言ったらどうする。」
俺がそう言うとまた、沈黙が部屋の中で起きた。
次に沈黙を破ったのは、咲だった。
「若、それはいつするんですか?
そらから、それは何のためにするんですか。」
「いつするかは、決めていない。
だが、早めにことは、起こすつもりだ。
何のためにか………
これは、自分の為だ。」
咲は、一度ため息をつき言った。
「は~
若って、本当に頑固ですよね。
まぁ、それが若の考えなら俺は、手伝いますよ。
俺は、若の右腕ですしね。」
そして、篠崎も言った。
「山本……
分かりました。
私もできる限り手伝いましょう。
若、私に一つお聞かせください。
若は、恋人様とどうなさりたいのですか?」
「俺は、真白と一緒にいたい。
木下組にいる、父親から真白を救いたいだけだ。」
「そうですか。
そこまで、愛しておられるのですね。
では、これからは若にももう少し働いてもらわないと、困りますね。
準備もありますし。」
「……分かっている。
明日からは、ちゃんと顔を出す。
今日はもう帰る。」
俺は、そう言って部屋を出た。
俺は、まだまだだな。
まだ、親父みたいな信頼がない。
でもまぁ、とりあえずは手伝ってくれそうだし、第一関門突破だろ。
明日からは、やっぱり隼に真白のこと見てもらうしかねぇな。
ていうか、早く真白に会いてぇ。
俺は、本当にダメだな。
俺は、そのまま急ぎ足で親父の部屋に言った。
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