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真白side
僕は今、おじいちゃんと一緒に時雨さんのアルバムを見ている。
「なぁなぁ、真白くん。
これなんて、どうじゃ?
時雨の小学生の入学式じゃ。」
「わぁ~!
とっても、可愛いですね。」
「そうじゃろ、この頃はまだ身長が小さかったじゃよ。
今は、でかくなったがな。」
それから僕は、時雨さんの色んな写真を見た。
赤ちゃんの時の写真や、家族皆で写っている写真。
本当に、色んな写真を見た。
すると、ノック音がして、時雨さんの声がした。
「親父。
時雨です。」
「帰ってきよったな。
入れ。」
おじいちゃんがそう言うと、時雨さんが入ってきた。
時雨さんは、僕を見ると微笑んで言った。
「ただいま、真白。
なにもされなかったか?」
「なんじゃ、その言い方何もしておらんは。
なぁ、真白くん。」
「はい。
僕何もされませんでしたよ。
とても、楽しかったです。」
僕がそう言うと、時雨さんは少し機嫌が悪くなったように見えた。
おじいちゃんは、苦笑しながら言った。
「なんじゃ、時雨。
ヤキモチか?」
「そんなんじゃ、ありません。
真白と今から、デートに行くので失礼します。
真白おいで。」
僕は、時雨さんに抱き上げられた。
そして、僕はおじいちゃんに別れの挨拶をした。
「今日はありがとうございました。」
「また、おいで真白くん。」
僕は頷いた。
そして、時雨さんは失礼しましたと言って、部屋を出た。
廊下へ出ると、時雨さんは言った。
「真白、車に行くまで顔を俺の肩に伏せてな。」
僕は、時雨さんの言うとおりにした。
時雨さんが、車に行くまでの間、色んな人が時雨さんに挨拶している声が聞こえた。
それから、何を言っているかは、分からなかったけど喋り声も聞こえた。
時雨さんは、僕のことを車に下ろすと、車を出発させた。
車の中では、時雨さんとお喋りをしていた。
「なぁ、真白。
今日は、もう家に帰ろうか。」
「ん?
分かりました。
でも、どうしてですか?」
「多分、真白。
熱があるだろ。」
「熱?」
少し体は、しんどいけどそこまで心配することでも、ないと思うんだけどな。
僕がそう思っていると、時雨さんは僕のおでこを触った。
「ほら、やっぱり熱い。」
「………でも。」
「また、今度行こう。
俺らは、これからも一緒にいるんだから、いつでも行けるよ。
なぁ、だから。」
僕は頷いた。
それから、僕と時雨さんは家に帰った。
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