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真白side
僕は今隼さんにリハビリをしてもらっている。
内容は、ソファの上で足を曲げたり伸ばしたりしてから、隼さんに支えてもらい立つ練習。
「大丈夫か?」
「平気です。
僕本当に立てるようになりますか?」
「なるよ。
続けていれば。
よし、真白俺につかまれ。
立ってみるぞ。」
そして、僕は隼さんに手伝ってもらって立とうとしたけど無理だった。
「わっ!」
「おっと…
大丈夫か。
そんなに、落ち込むことはない。
何回かやっていれば、立てるようになるから。」
「………」
僕が落ち込んでいると隼さんは、小さな袋から黒いものを取り出して、僕に渡した。
「あの、これなんですか?」
「知らないのか?
チョコレートだ。
甘いから食べてみろ。」
僕は隼さんに言われて、食べてみた。
とっても、甘い味がしてちょっぴり苦かったけど、とても美味しかった。
「……美味しいです。
初めて食べました。」
「そうか、良かった。」
「ありがとうございます。」
すると隼さんは、何かの本を持ってきました。
「真白、少し勉強するか。」
「あっ、勉強ですか、します。」
僕は、嬉しかった。
勉強だ………
ちゃんとしたのは、したことないけどとっても、楽しみ。
やっぱり、難しいのかな。
でもやっぱり楽しみだな。
「文字は、読めるんだったか?」
「はい。
ひらがな、カタカナ、数字と少しの漢字なら読めます。」
「そうか。
なら、数学からやるか。
まずは、数を数えることからだな。」
隼さんは、本を開いて僕に見せた。
「真白、このかえるの数を数えてみろ。」
「あっ、はい。」
僕が、数を数えているとチャイムが鳴った。
隼さんは、少し難しい顔をして言った。
「誰だ?
時雨ではなさそうだな。
とりあえず、見てくるか。
真白、ここでおとなしく待ってろよ。」
僕が頷くと隼さんは、玄関の方に言った。
ここで、無視していれば良かったのに……
この選択が僕達の人生の歯車を狂わしていく。
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