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「グハッ。」
「お前、俺に何したのか分かってるのか。」
「……真白に会わせてください。」
「無理だ。
それに、ここにはいない。」
「嘘だ!
俺の真白なんだぞ。
ふざけるな。」
「ふざけているのは、お前だろ。
俺は、ここの若頭だ。
その俺に、手をだしたんだからな。」
東条が息を飲むのが分かった。
こいつにやっぱり、真白は会わせれねぇ。
さて、どうするか。
俺が考えていると、声がした。
「東条、あんたは謹慎処分よ。
若に手をだしたんだから。
分かってるわよね。」
「星野……」
「期間は一週間でどうかしら。
仕事なら、家でもできるしね。
それで、いいですよね若。」
「あぁ。」
「では、部屋に戻りましょう。」
そう言って星野は、俺の腕をとり俺の部屋に入った。
そして、星野は俺を見て行った。
「何を考えてたのよ。
結人、あなた少し考えが甘すぎじゃない。」
「何がだ。」
「何がですって、東条にたいしてよ。
あなた下手したら、怪我してたわよ。
それに、東条の真白くんに対するのは、依存みたいよ。」
依存……
確かにそうだな。
でも……
「それでも、俺の何処が甘いんだよ。」
「はぁ。
結人、あなた真白くんのことどうにかしたいと思ってるんでしょう。
それと、この組を潰したいとも思っている。」
俺は、本当にこいつに隠し事が出来ないな。
俺は、自分のイスに座った。
すると、星野はとんでもないことを言った。
「手伝ってあげるわよ。」
「は?
今なんて言った。」
「だから、手伝ってあげるわよって言ったのよ。」
「お前、死ぬぞ。」
「そんなの、覚悟できてるわよ。
それに、如月組に負けて殺されるか、自分の組を裏切って殺されるかでしょう。」
「確かにな。」
俺と星野の間に無言の時間がでた。
確かになそうだな。
俺らは、どっちにしろ殺される。
それなら、真白を助けてやるか。
「クスス。」
「ちょ、結人。」
「な、なんだよ。」
「久しぶりに笑ったわね。」
えっ、俺が笑ったのか。
あの時以来笑ってなかったのに……
何故なんだろうな。
「まぁいいわ。
それより、結人これからどうするの?」
「隼に会う。」
「平気なの?」
「あぁ。
どうせ、四日後には終わるんだ。」
「そうね。
で、いつ会うの?」
「明日。」
「えっ!
そう、そうなのね。
分かったわ。
じゃあ、帰るわね。
私は真白くんを精一杯守るわ。」
そう言って、星野は部屋を出た。
俺は、本当に会って行けるのか。
でも、会わねぇとな。
もうすぐ、終わるんだから。
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