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時雨side
藤堂と北島が出ていったあと、別のドアから親父が入ってきた。
俺たちは、一斉に挨拶をした。
「「お疲れさまです、親父。」」
「おうおう。
ところで、時雨うまく行ったのか?」
俺は、痛む足を無視して立ち上がり頭を下げた。
「作戦事態は成功しました。
ですが、組員達に怪我をさせてしまいました。
俺の責任です。
すみません。」
「なぁ、時雨。
謝るぐらいなら、幼稚園児でもできるぞ。
いいか時雨、もっと周りを見て行動しろ。
お前は、若頭なんだ。」
「はい。」
「もう座れ。
お前も、怪我してるんだろう。」
親父には、バレバレか。
俺は、この人を早く越えたい。
俺が椅子に座ると、藤堂が帰ってきた。
「若、ただいま戻りました。
あっ、親父お疲れさまです。」
「藤堂、お前は怪我ないのか?」
「はい。俺は、ありません。」
「そうか、そうか。
さて、わしは少し外に出てくるわ。
じゃあな~。」
この言葉に、俺と幹部達はぞっとした。
そして、篠崎が言った。
「まって下さい親父。
お一人でいくおつもりですか?
誰か、護衛を。
それか、私が一緒にいきます。」
「ハハッ、俺はそこまで落ちぶれてないぞ。
心配かけては、いかんから組員を連れていくよ。
お前らは、しっかり話すんじゃぞ。
これからの事を、しっかり決めい。」
そういうと、親父は部屋を出ていった。
これからの事………
親父はきっと未来が見えてる。
俺には、見えてない。
俺が、考えていると隼に呼ばれた。
「なぁ、時雨。」
「なんだ?」
「雅さんはここでいいんだが。
真白は、病院に連れていった方がいいと思うんだ。
俺の知り合いの病院に診せたいんだがいいか?」
「あぁ、大丈夫だ。
いつ、連れて行くんだ?」
「それなら俺が、今から連れていくよ。
お前らは、まだ色々としないといけないだろう?
だから。」
「………。
分かった。頼む。
後で行くから、住所を送ってくれ。
だが、こんな時間に開いてるのか?」
「開いてる。
じゃあ、俺は行くわ。
何か合ったらまた、連絡いれてくれ。」
そう言うと、隼は真白をだいて部屋を出ていった。
本音を言うと、俺が行きたかったが。
なんとか、押さえた。
真白をまだ、完全に助けてないからな。
俺は、幹部達を見て言った。
「北原、木下からなんか聞き出せたか?」
「すみません。
まだ、何も聞けてません。」
「そうか。
聞き出せるだけ聞き出してくれ。
それから、真白を襲ったやつらの名前を調べて俺に教えてほしい。」
「分かりました。
できる限り早く調べます。」
「頼む。
で、鈴木。
東条の様子はどうだ?」
「さっき、起きて部屋で叫んでいます。
とても、正気には思いませんね。
あいつから、何かを聞き出すのは無理かと。」
「そうか。
まぁいい。
東条には、最低限の食事だけ与えてやれ。」
「はい。」
さぁ、ここからが問題だ。
俺がどれだけこいつらの、気持ちを掴めるか。
俺の、おれ自身の見せどころ。
ここで、失敗すると俺は親父を越えれない。
真白と幸せにするために。
自分の為に。
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