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俺は、太陽の光で目が覚めた。
「………朝か。
いや、もうすぐ昼だな。」
俺は呟くと、シャワーを浴びて服を着替えて、下の拷問室に行った。
拷問室の前には、北原がいた。
「若、おはようございます。」
「おはよう。
今、木下と東条の様子はどうだ?」
「木下は、東条真白を襲った人の名前が書いてある名簿の居所を吐きました。
今、他の組員がそれを取りに行ってます。
他の事も、色々聞いてますが中々喋りませんね。
それから、東条はですが……
叫ぶのはやめたみたいですが、ぶつぶつと何かをずっと言ってます。」
「そうか。
その名簿が見つかったら、底に書いてある奴等を出来るだけ苦しめて殺せ。」
俺は、凄くドスの効いた声で言ったのか、北原は少し怖じけついていた。
「わ、分かりました。」
「俺は、少し東条と喋る。
だから、誰も入れるなよ。
絶対だ。」
「はい。」
そして俺は、東条のいる部屋に入った。
「…真白は、………俺の物。
………誰にも………渡さない。
………俺の……物だから。…………絶対……誰にも……渡さない。」
東条は、一人でぶつぶつと何かを言っている。
かろうじて聞こえるのが、真白と、俺の物とかだった。
胸糞悪い。
何が俺の物だよ。
真白は、真白自身の物だ。
「おい、東条。」
「……俺の………真白」
「おい!くそっ。」
俺は、東条の体を軽く蹴り飛ばした。
すると、東条はやっと俺に気付いたのか、こちらを見た。
「……如月時雨。
かえせ………かえせ…………
真白を返せ‼‼」
「それは、無理だ。東条。
悪いが、真白はこれから幸せになるんだよ。
お前がいると、幸せになれねぇ。」
「黙れ、黙れ、黙れ!!
真白は、俺といるのが一番幸せなんだ‼
早くだから、返せ‼‼」
「だから、それは無理だ。
まぁ、今日はそんなことを話に来たんじゃない。
真白の籍を、東条から如月に移すから、それを伝えに来たんだよ。」
俺が、言うと東条は驚いていた。
そして、東条は反論してきた。
「籍を移すだと、ふざけた事を言うな。
それに、そんなことをできるわけない。」
「ふざけてないさ。
それに、出来る。
まぁ、これを言いに来ただけだから、じゃあな。」
俺は、それを言うと部屋を出た。
後ろでは、東条が叫んでいる。
そのあと俺は、真白に会いに行こうと思って、車庫に行こうとしたら、隼に呼ばれた。
「おい、時雨。」
「隼、なんだ。」
「お前、まさかその足で車を運転する気か?」
「そうだが、なんだ。」
「俺が、送ってやるよ。」
「は?
お前だって、腕おれてたんじゃねえのかよ。」
「もう、治ったとは言わないが平気だ。」
「そんなの、俺だって平気だ。」
「もう、いいから。
玄関に止めてあるんだこい。」
俺は、隼に言われて半ば無理矢理車に乗せられた。
何だよ、こいつ。
俺は、少し呆れた。
車を発進させると、隼が言った。
「そういえば、時雨。
久保田さんいるだろ、その人も真白と同じとこに、入院している。」
「そうなのか。
なら、久保田の見舞いもするか。」
そのまま、暫く車に乗っていると真白のいる病院に着いた。
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