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真白side
僕は、汚ない。
汚れている。
もう嫌だ。
疲れたよ。
ここは、暗い。
真っ暗だ。
「……真白……」
「……真………真白」
誰?
誰が僕を読んでるの?
僕は名前を呼ばれてる方に行った。
「ママ?
お兄ちゃん?」
「そうよ。」
「そうだよ。」
「真白、よく頑張ったわね。
あなたを、待ってる人がいるんじゃない?」
「待ってる人なんていないよ。
だって、僕凄く汚ないし。
もう、待ってくれる人なんていない。
それに……」
「それに?」
「僕は、悪い子だもん。
ママの時も、僕がもっとしっかりしてれば……」
「そんなことないわよ。
真白は、いい子よ。
それに、汚くないわ。
凄く、綺麗よ。」
「そうだよ、真白。
真白は、凄く綺麗で、いい子だ。
真白の願いは何なんだ?」
「ママ、お兄ちゃん。
僕、僕ね、……グスッ……とっても、……大切な…大好きな人がいるの。」
「そう。」
「それでね………
僕、その人とずっと一緒にいたい……」
「なら、いればいいじゃない。
ママは、ずっと見守るわよ。」
「でも、もう無理なんだよ………」
そう、もう無理。
僕は汚ないから。
いろんな人に触られて、イかされた。
こんな僕は、時雨さんと一緒にいれない。
時雨さんも、こんな僕嫌いになる。
「なぁ、真白。
お兄ちゃんとの約束覚えてるか?」
「……うん。」
「真白にとっての幸せが、その人といることなら、その人いれば、お兄ちゃんとの約束守れるんじゃないか?」
「………でも。」
ママは、僕の方に寄ってきて僕を抱き締めた。
「真白は、真白の大切な人に嫌いって言われたの?」
「言われてない。」
「真白は、その大切な人の事どう思ってるの?」
「好き。
大好き。」
「そう。
じゃあ、その真白が好きだと思ってる人は、真白の事を傷つける人?」
「そんなことない!
だって、凄く優しいもん。」
「ねぇ、真白。
あなたを待ってくれてる人は、いるわよ。」
「……いない。」
「その待ってくれてる人の事は、真白が一番よく分かってるんじゃない?」
待ってくれてる人。
誰なの?
時雨さん?
本当に?
僕、まだ嫌われてないの?
こんなに汚くなったのに……
会いたい。
時雨さんに、会いたいよ。
すると、お兄ちゃんが僕の頭を撫でた。
「真白、あの輝いてる所があるだろう。
そこに向かって歩いていけ。
そこに行けば、真白を待ってる人に会えるから。」
「分かった。
ママ達は、どうするの?」
「ママとお兄ちゃんは、真白の事を見守っているわ。
ちゃんと、幸せになってるとこを、見せてね。
あとそれから、パパの事を嫌いにならないであげてね。
許すのは、無理かも知れないけど。」
「………うん。」
「さぁ、行きなさい真白。
ちゃんと、見ててあげるから、幸せになるのよ。」
「真白、幸せにな。」
「バイバイ、ママ、お兄ちゃん。」
僕、幸せになるよ。
僕は、胸に誓って輝いてる方に向かって歩いた。
時雨さんに、言おう。
僕のたった一つだけの、願いお。
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