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時雨side
俺は、真白が入院してから毎日真白の、見舞いに行った。
俺の足も、回復をしていて止められたが、一人で車を運転出来る具合になった。
隼に、注意されたのは言うまでもない。
それから、真白の籍を東条から如月に移す準備を着々と進めていた。
あとは、真白が起きて了承を得るだけだ。
そして、真白が入院して5日目のことだった。
「真白、おはよう。
今日も、いい天気だぞ。
最近は、よく晴れてる。
昨日な美味しそうな店見つけたんだ、今度そこ行こうな。」
「………時雨さん。」
「真白?」
とても小さい声だったが、真白の声だと俺は、すぐに分かった。
俺は、真白の頭を撫でた。
そして、目から落ちる涙を拭った。
「真白、おかえり。」
「……し……時雨さん。」
「どうしたんだ?」
真白が目をあけて喋っている。
ちゃんと、生きている。
俺は、ちゃんと真白の話を聞こうとしたのに、いつの間にかキスをしていた。
優しく触れるだけのキス。
たった、それだけのキスなのに凄く気持ちがいい。
「……っ!悪い。
ついな。
でも、涙は止まったみたいだな。」
「………はい。
あと、時雨さん。
………た、……ただいまです。」
「うん、おかえり。
なぁ、真白。
俺は、ずっと、今でも真白が好きだ。
また、一緒に住んでくれるか?
それから、俺の恋人でいてくれる?
真白が、考えてる事を教えて?」
「……ウッ……ぼ、……グスッ……僕も、時雨さんのことが……ヒック……大好きです。」
その時の真白は、凄く綺麗だった。
涙の雫が宝石みたいで、瞳が少し潤んで輝いている。
そして、太陽の光に照らされているから、真白が一層綺麗に見える。
俺は、真白を抱き締めて言った。
「真白、好きだ。
好きなんだよ。
愛してる。
真白。本当に大好きなんだ。
もう、2度と失いたくない。」
「……ズッ……僕もです。」
「そうか。そうか。
真白の、思ってること俺に、聞かせてくれる?」
「僕には願いが一つだけあります。
………それは。
それは、時雨さんと一緒にいることです。」
今、何て言ったんだ?
俺と一緒にいることが、真白の願い……
本当に好きだ。
「真白、俺も願いが一つだけあるんだ。
俺の願いは、真白と一緒にずっといること。」
「時雨さん。
好きです。
大好きです。」
「俺も、好き。
大好きだ。
なぁ、真白。
キスして、いいか?」
真白は、コクンと頷いた。
俺は、真白綺麗な唇を指でなぞってから、真白にキスをした。
「……ファっ……アッ……んっ…」
「真白、顔が凄いトロんってしてる。」
「………」
「顔真っ赤だよ。
真白、今日はまだまだ長い。
だから、いっぱい喋ろう。
それに、これからだってあるんだから。」
俺と真白は、いろんな話をした。
今までの事や、これからのこと。
これから、真白との話はまだまだ繋いでいく。
これは、終わりに見えて、本当の始まりなんだ。
この物語は、ここからまた始まっていく。
俺と、真白の物語。
第一部END
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