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2ー16
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咲side
「異論は認めねぇ。
俺は、帰るじゃあな。」
若は、そこで話を終わると部屋に帰ってしまった。
俺は、暫くその場を動けなかった。
なんで。
なんで、今日は休めって言われたんだ。
やっぱり、俺いらないのか。
使い物にならないって、思われたのか…
俺は、大丈夫なのに……
俺が、頭の中で考えていると後ろから声をかけられた。
「山本何やってんだよ。」
「鈴木。」
何で、こいつは俺のいるとこいるとこに、現れるんだよ。
はっきり言って、ウザイ。
それが、俺の鈴木に対する本音だった。
「山本、これからまだ予定あるか?」
「ある。
俺は、暇じゃない。」
俺は、鈴木に嘘をついた。
鈴木といるのが、俺は嫌だからだ。
「そうか、予定があんのか。
じゃあ、飲みに行くか。
もちろん、俺の奢りだからな。」
「は?
お、おい待てよ。」
鈴木は俺の話を聞こうとはせず、俺の腕を掴んで歩き出した。
こいつ、俺の話聞いてたか?
ていうか、力強すぎて腕離せねぇ。
なんだよ、マジで。
それに、こんな時に飲みに行くって、頭大丈夫か。
そして、いつの間にか鈴木の車の前に着いていた。
「よし、山本乗れ。」
「俺、予定あるって言ったと思うんですけど。
それに、荷物何にも持ってきてないし。
しかも、こんな時に飲みに行くって正気?」
俺が言うと、年中無休で笑顔の鈴木の顔が少し曇った。
「おい、鈴木何か言えよ。
えっ、ちょっ、おいっ!!」
俺は、鈴木に無理矢理車に入れられた。
俺が、呆然としてると鈴木は運転座席に乗って車を出発させた。
やることが早い。
それにしても、さっきの鈴木ちょっと、怖かったな。
車の中で10分ほど走らせるとコインパーキングに、車を止めた。
その頃には、鈴木の顔はいつも通りの笑った顔に戻っている。
「山本、降りて。
そこの、居酒屋行こう。
個室だから、安心して。」
俺は、何も言わずに車を降りて鈴木について、店の中に入った。
店の中は、客で賑わっている。
店員は、鈴木を見つけるとすぐに近くに寄ってきた。
「いらっしゃいませ。
鈴木さん、久しぶりですね。
最近、来られてなかったから少し心配してたんですよ。」
「それは、悪かったな。
個室空いてるか?」
「はい、空いてますよ。
ご案内します。」
「頼む。
今日は、日本酒2本と焼酎ストレートで2杯持ってきてくれ。」
「かしこまりました。
では、お席で少々お待ちください。」
俺と鈴木は、案内された個室に入った。
無言の時間が続く。
俺は、無言の時間が嫌になって話しかけようとした。
すると、店員が商品を持ってきた。
「日本酒2本と、焼酎2杯で〜す!」
「ありがとう。」
「では、ごゆっくり。」
そう言うと、店員は出て行ってまた、無言の時間が続くと思いきや鈴木が喋った。
「とりあえず、焼酎で乾杯するか。
せーの、乾杯。」
「乾杯……」
俺は、小さな声で一言言ってから1口飲んだ。
強い。
疲れたまってるから、俺こんなに飲めねぇかもな。
「なぁ、鈴木なんで俺の事誘ったんだよ。」
「あぁ、話したかったからな。」
「話しって、俺にはないぞ。」
「山本に無くても、俺にはあるんだよ。
とりあえず、山本焼酎一気飲みしようぜ。」
俺は、渋ったけど鈴木が急かすから俺は、思い切って一気飲みをした。
酒で酔うのは、あんまりないけど最近飲んでなかったから、頭がクラっとする。
「俺、飲んだぞ。」
「ん。偉い、偉い。
なぁ、山本お前の過去俺に教える気はないか?」
俺の過去?
なんで、お前なんかに喋らないといけないんだよ。
「誰が、お前なんかに言うかよ。ヒック」
俺が言うと、鈴木は俺の顎を掴んで目を合わせて言った。
「頼むよ、咲。
俺、お前の事支えたいんだ。
お前の事、何でも知りたい。
俺は、咲の事見捨てないよ。
だから、俺に話して。
絶対に楽になるから。」
「なんだそれ。
意味わかんねぇ。
ていうか本当に、楽に何の?」
「なるよ、咲。
絶対になるから。」
言っていいのか。
分かんねぇよ。
あぁ、分からん。
ていうか、何で鈴木に言わないといけないんだ?
どうしよう。
俺は、鈴木に言うか悩んだ。
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