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2ー19
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時雨side
俺は、横で寝ている愛しい恋人を見た。
綺麗だ。
朝、顔色が少し悪くて心配だったけど、今は凄くマシだ。
俺は、ベットを抜け出してリビングのソファに座った。
眠れない。
いつもなら、すぐに寝れるはずなのに全然眠気が出てこない。
どうしたんだろうな、俺。
俺がソファでくつろいでいると、急に電話が掛かってきた。
誰なんだ?
画面には公衆電話と表示されている。
一様でるか。
俺は、意を決して電話出た。
「誰だ?」
『フフッ、この声覚えてないかしら。』
俺は、頭を鈍器で殴られたような衝撃に襲われた。
「どうやって、この電話番号を知ったんだよ美由紀。」
『やっぱり、覚えててくれたのね嬉しいわ。
貴方の電話番号なんて、すぐに分かるわよ。
勿論、貴方の恋人さんの事もね。』
「お前は、俺に何がしたいんだよ。
また、俺の大切な人を俺の人生を狂わすのか?」
『ねぇ、時雨。
貴方だけ、狂わされているなんて事思わないでね。
私だって、貴方に人生を狂わされてるのよ。
まさか、貴方まだ記憶が戻ってないの?』
「戻ってない。
それより、俺がお前の人生を狂わしたってどういう意味だよ。
俺の抜け落ちた記憶に、関係あるのか?」
『さぁ、どうだと思う?
教えてあげないわ?
あっ、でもこれだけは教えてあげる。
なぜ、貴方の恋人になる人達、貴方の大切な人達を傷つける理由は簡単よ。
私が、あなたを苦しめたいから。
今回は三つ巴でしょう。
とっても、楽しみね。』
「何が楽しみなんだよ。
ふざけるな。
お前は、俺がどうしたら満足するんだよ。」
『そうねぇ〜。
私と結婚するとかかしら。』
「結婚だと……
そんなこと、死んでもすると思うなよ。」
『フフッ、そうしかしら。
貴方はきっと、私の思い通りになると思うけど。
まぁいいわ。
今日は、喋れて良かった。
また今度。』
そう言うと、電話は切れてしまった。
なんなんだよ。
なんで、俺は記憶を失くしたんだ。
なんで、思い出せないんだよ。
「くそっ。」
なんで、なんでだよ。
俺は、美由紀に何をしたんだ。
何があったんだ…………
ーーーー貴方のせいよーーーー
ーーーー貴方と付き合わなかったら良かったーーー
ーーーーねぇ、どうしてよ時雨。ーーーーーー
ーーーー私が何をしたのよ、ーーーーー
俺は、頭が急に痛くなった。
そして、記憶の一部がところどころで出てくる。
何なんだ今の……
俺は、そのままソファに横になると気を失うように眠りについた。
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