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2ー28
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僕は1度深呼吸をすると、リビングに行った。
リビングには、隼さん、北島さん、あとそれから確か星野さんがいる。
「おはようございます。
あの、時雨さんはまだ帰ってこないんですか?」
僕が聞くと、3人は少し渋った顔をしていてた。
ちょっと、困らせちゃったかな……
でも、僕本当の事聞きたい。
多分、教えてはくれそうにないよね。
ほんの少し、無言の時間が続くと星野さんが言った。
「今ね、若はお仕事が凄く忙しいの。
その、まだ帰って来れないわ。」
「そうなんですか。
ありがとうございます、星野さん。
教えてくださって。」
「いいえ、いいのよ。
それよりも、真白くん。
星野さん、なんて堅苦しいわ、雅って呼んでちょうだい。」
「…………雅さん。」
「フフッ。
さぁ、朝ご飯食べましょう。
真白くん、食べれそうかしら。」
「少しだけなら。」
「なら、軽く作るわね。
隼と結斗と一緒に、椅子に座って待っていて。」
雅さんは僕に言うと、キッチンに行ってしまった。
僕は、椅子に座ると隼さんが僕の前に座って話しかけてきた。
「真白、食えるのか?」
「分かりません。
でも、僕も時雨さんがいなくても大丈夫なようになりたいんです。
そうじゃないと、いつまでたっても時雨さんに甘えてしまうから。」
「そうか。
無理そうなら、すぐに言えよ。
それから、無理だけはするな。
分かったか?」
「はい。」
隼さんは、凄く優しい。
それだけじゃない。
僕の周りは優しい人ばっかりだ。
頑張らないと。
時雨さんが帰ってくるまでの辛抱だから。
大丈夫。
大丈夫。
大丈夫だから。
僕は、自分に言い聞かせるように、心の中で大丈夫と言い続けた。
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