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隼side
俺は、先輩に挨拶すると車に戻った。
運転席には、結斗さん。
後ろの席には、雅さんが座って待っていた。
俺は、一声かけて助手席に座ると、結斗さんが話しかけてきた。
「真白は?」
「真白は、今日は泊まりです。」
「そうか。
今から行くのは、隼の家でいいか?」
「俺は、大丈夫です。
雅さんは?」
俺が聞くと雅さんは、ニヤリと笑って俺に質問をしてきた。
「隼の家には、お酒はあるかしら。」
「まぁ、少しなら。」
「そう。なら、ダメね。
まずは、結斗スーパーによってちょうだい。
買い物するわよ。
コンビニでも大丈夫。」
「まさか、雅さん。
俺の家で飲むんですか?」
「えぇ、そのまさかよ。
久しぶりに三人で飲みましょうよ。
別にそこまで沢山飲むわけじゃないから大丈夫でしょ?」
別に飲みたくないわけでは、ない。
でも、この状況で飲んでも大丈夫なのか?
俺は、何て言えばいいか分からなくなって思わず結斗さんを見た。
結斗さんは、俺の視線に気付くとため息をついて雅さんに言う。
「そこまで飲まないと約束できるのか?」
「出来るわよ。」
「なら、コンビニよって隼の家に行くか。」
そう言うと結斗さんは、車を走らせる。
それにしても結斗さんがまさか了承するとは、思わなかった。
まぁ、久しぶりに飲むのも楽しみだな。
俺達は、コンビニによっておつまみとお酒を買って家に帰った。
最近は、時雨の家で寝泊まりしてたせいか部屋の中が埃っぽい。
「すみません、なんか埃っぽくて。」
「別に気にしない。」
「そうよ、全然気にならないわ。
リビングに案内してちょうだい。
早速飲むわよ〜っ!」
俺は、二人をリビングに案内して、座卓を囲むように3人で座った。
座卓の上には、お酒とおつまみが並んでいる。
きっと、結斗さんがやったんだろう。
俺は、そんな事を考えていると雅さんが言った。
「さぁ、飲むわよ。
乾杯っ!」
「乾杯。」
「乾杯。」
雅さんに続いて俺と結斗さんも言う。
久しぶりの酒は、上手い。
それに、こうして飲んでいると大学生の頃を思い出して懐かしい。
たまには、いいな。
でも……
「あの、こんな状況で飲んで良かったんですか?」
「何言ってるの隼。
こんな状況だから、飲むのよ。
これからまたきっと、忙しくなるわ。
そしたら、飲めなくなるでしょ?
たまには、息抜きも必要よ。」
「そうだな。
それにしても、三人で飲むのは本当に懐かしいな。
昔を思い出す。」
「そうですね。
本当に懐かしいですね。」
俺達の昔。
思い出したくない過去もあれば、いい思い出の過去もある。
後悔した過去も。
でも、今頃後悔したって遅い。
遅すぎるんだよ。
俺が過去の事を思っていると、急に結斗さんが言った。
「俺は、もう気にしてない。」
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