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2ー63
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時雨side
「真白、顔真っ赤。」
真白の顔は、凄く赤い。
きっと、俺の言葉でこうなったんだろう。
俺の言葉一つで表情が変わる、真白。
本当に可愛い。
一生大切にしたい。
俺は、真白を抱きしめる。
「真白、好きだ。
愛してる。」
「ぼ、僕も好きです。」
この時間は、とても幸せだ。
真白が腕の中にいて、二人で喋れる。
この何気ない時間が俺にとっての、幸せだな。
「そういえば、真白。
俺が退院したらどうしたい?」
「時雨さんが退院したらですか?
僕は、時雨さんの側にいたいです。」
俺の側にか……
俺も真白が側にいてくれれば、それでいいな。
でもだ、それじゃあダメなんだ。
恋人の枠は誰にも譲ってやれないが、友達なら真白に作ってもらいたい。
「真白は、今どこまで勉強できる?」
「もうすぐ、中学二年生までの範囲が終わりますよ。」
「そうか。
まだ、人は怖いか?」
「……す、……少しだけ。」
まだ、人は怖いのか。
ならやっぱり学校は、まだ無理だな。
俺がどうしようか悩んでいると、真白が言った。
「ぼ、僕学校に行きたくないわけじゃないんです。
本当は、行ってみたいんですけど、その少し怖くて……」
行きたくないわけじゃないのか。
ていうか、俺学校って言ったけ?
きっと、前にもこんな話をしたんだろうな。
「誰かと行くか?」
「へ?」
「一人で行くより、誰かと一緒の方が真白も気が楽だろ。」
そいつに真白を取られるのは嫌だけどな。
学校での真白の事が心配だ、護衛も任せれる奴にしないと。
でも、中学生に誤魔化せるやつなんていたかな?
まぁ、探せば見つかるか。
だが、学校に行くか行かないかは、真白が決める事だからな。
俺が決める事じゃない。
「真白は、どうしたい?」
「えっと、時雨さんの迷惑にならないなら学校に行きたいです。
その、一緒に行く人も時雨さんの迷惑にならないんだったら……」
「何も迷惑だとは、思わないぞ真白。
大丈夫からな。
さてと、そうだな今は、三月。
四月から中学三年として行ってみるか?
それまでの間に一緒に行く人も見つけよう。」
俺は、真白の顔を見る。
真白は、とても不安そうな顔をしていた。
不安になるのも当たり前か……
真白にとって学校は、どんな所か分からない。
きっと、初めての事が沢山あるだろう。
俺は、真白の頭を撫でて言う。
「真白が決めていいんだ。
真白の意見をちゃんと言っていいんだ。
俺をあまり気にするな。
俺は、真白の事なら何でもしたいと思っているから。」
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