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真白side
僕の意見。
ちゃんと、言ってるはずだけど……
迷惑にならないのなら僕は、学校に行きたい。
でも、きっとこういう事じゃないんだよね。
どういう事だろう。
ちゃんと言ってるはずなのに……
「し、時雨さん。
僕は、僕の意見を言ってます。」
「そうか。
本当に真白は、学校に行けるのか?
大丈夫か?」
僕は、時雨さんの言葉にドキッとした。
学校に行きたくないわけじゃない。
むしろ行ってみたい。
だけど、怖い。
もう少しだけ、時間が欲しい。
人になれる時間が。
まだ、人が怖い。
それに学校は、どういう所か全然分かんない。
でもこれを言うのは、我儘だ。
僕が学校に行くのも、迷惑がかかってるのに。
僕が学校に行くのを待ってほしいなんて言ったら、もっと迷惑をかけてしまう。
だから、言いたくない。
「時雨さん、僕大丈夫です。
学校いけます。」
「分かったよ、真白。
でも、無理だけは絶対するなよ。」
「はい。」
僕が返事をするとノックの音が聞こえた。
きっと、看護婦さんだ。
「入ってくれ。」
時雨さんが言うと看護婦さんが入ってきた。
手には、枕とタオルケットがある。
「真白くん、これ使って。」
そう言うと看護婦さんは、僕の手元に枕とタオルケットを置いた。
僕のだったんだ。
お礼言わなきゃ。
「あの、ありがとうございます。」
「どういたしまして。
じゃあ、食器持って帰るわね。
ちなみに消灯時間は、10時よ。
朝は、九時前には起こしに来るわね。」
看護婦さんは、食器を持ってニコニコしながら部屋を出ていった。
「真白、寝転びながら話そう。
枕と、そのタオルケット貸して。」
僕は、頷いて二つを時雨さんに渡す。
時雨さんは、時雨さんの枕の横にもう一つ枕を置いてタオルケットは、普通の布団の上に被せた。
時雨さんは、そのまま寝転んで腕を広げて僕を見ている。
えっと、腕の所に行っていいのかな?
それより、こんな時雨さんが距離近くて僕今日寝れるかな。
前は、ずっと一緒に寝てたけど……
今日は、久しぶりだから、き、緊張する。
僕の心臓は、凄く早く動いていた。
「真白、おいでよ。」
僕は、時雨さんの腕の中にすっぽりと収まった。
上を見上げれば、時雨さんの綺麗な顔が見える。
「寝るまで、何を話そうか。
沢山話したいな。
俺に何か聞きたい事ないか?」
時雨さんに聞きたい事か。
そういえば、時雨さんの事僕全然知らないや。
これは、何か嬉しいな。
時雨さんの事、いっぱい知れるチャンスだ。
「な、何でも聞いていいんですか?」
「うん、いいよ。」
僕は、時雨さんに聞きたい事。
うん、やっぱり最初はあれだ。
「時雨さんの子供の時は、どんなんでしたか?」
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