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始めまして、結です
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「結っていうんだね!よろしくー」
なぜだか分からないが嬉しそうに笑って手を差し出された
「握手。ほら!」
手を出せばぎゅっ。と握られた。その手は大きくて温かくて、初めての感覚に少し変な気持ちになる
こういう人が、病院の人の言う「優しい人」とかなのだろうか
まだ分からないけれど、嫌、では無かった
「結、結〜!」
「…なに。」
さっきからやたらと名前を呼ばれる
そもそも名前ってあまり呼ばれる機会が無いから以外と新鮮だった
「ねぇ、結ってどこで産まれたの?」
不意にそんなことを聞かれて驚く
「…分かんない」
どこで。生まれてすぐに売られたし引取り先も場所なんて聞いてる程暇じゃなかったし
よく分からない。
「っとぉ、…大丈夫か?」
いきなり体の力が抜けてテーブルに頭を打ちそうになったところを支えられた
「今日はもう疲れた?明日話そっか。まだ具合悪いんじゃない?」
「……」
俺は風邪でも引いていたのだろうか。
言われてもよく分からない
でも、いつもより息苦しくて、頭痛が酷いような気もする
「ほんと大丈夫か?」
…本当に心配そうな声出して、不思議な人
「ぁ、もう寝る?気絶した?ぇ、寝た?…ゆい…ぃ…───」
自分でも気絶なのか寝たのか分からない
いきなり力が抜けて、意識が遠のいた
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