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心配
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「……今日……や、やっぱり何でもない。病院は大丈夫。自分のことくらい自分で管理できる」
何かを言いかけたが、口を閉じ顔を背けられてしまった
「病院で働いてたことあってね、いい所知ってるよ。気が向いたらでいいからいつでも言ってね」
結は顔を背けながらも小さく頷いてくれたのがわかった
「…今日は、帰る」
「無理はだめだよ?いつでも来ていいからね」
「…鈴って、やっぱり変だ」
「え!いきなり何てことを!」
言いながら笑えば、結は俯きながら“怖い感じがしないから”って小さな声で言った
結にとって怖いっていうのが何にあたるか分からないけど、少しでも安心してくれているのかと思えば嬉しいことに違いはなかった
「まぁ、いつでも力にはなるよ」
にこっと笑えばまた目を逸らされた
「…も、帰る」
「うん、またいつでも来てねー」
たまに、どん。と壁にぶつかるからそっと肩を支えた
「…大丈夫だから。」
眉間を抑え、小さく深呼吸をした
目眩、酷いのかな…
「隣の部屋だけど気をつけて帰ってね」
そう言うと、声には出さないものの小さく頷いてくれたのがわかり、ガチャ。と扉が閉まった
結にとっては隣の家の人ってだけでおせっかいだったかもしれない
けど、一目見た時から気になって、心配で、何かとすぐに思い出してしまう
挨拶に行った時、一目惚れしたのかな。なんて思ったらなんだか気恥ずかしくなって苦笑した
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