アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
気持ち
-
「……結、ごめん。聞きすぎたね」
大丈夫?扉開けてくれる?
――だからなんで、そんな優しい声出すの。
「大丈夫だから今日は帰って」
早口にそう伝えた
少しの沈黙の後、『お大事にね』と優しい声が聞こえ、扉が閉まったのが分かった
その場で息をついてからリビングに戻り、頭痛薬と抗うつ剤を規定量より多く飲んだ
病院の人には、元々体が強くないから規定量無視するのはダメだ。って何回も怒られた。
けど、この行き場のない不安と自己嫌悪はどうしたって苦しくて、薬に頼ってしまう
頭痛薬も、薬慣れしてしまった為か効果が薄れてきていて、規定量ではあまり効果が得られなくて結局無視してしまう
頭痛薬とか胃の薬はまだ残っているけど抗うつ剤がもう3錠しか残っていなくて、その事にもまた不安を煽られた
無理やり薬を飲み、ソファに座る
するとテーブルの上に何か置いていることに気づいた
“不安になった時、話したくなった時、いつでもいいからかけてきて。さっきはごめん。”
というメッセージと共にケータイ番号が書かれていた
何でそういうこと、するのかな…
でも、捨てる気にはなれず、そのままテーブルの上に置きっぱなしにしておいた
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
42 / 427