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約束 side鈴
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side鈴
あれから、1週間が経つ。
結からの連絡は一切来ず、姿も見ていなかった
結の家を出てきた時からずっと心配で、仕事中も気を抜くと直ぐに結のことを考えてしまっていた
風邪は治ったのだろうか。
あの後、大丈夫だったのだろうか。
『大丈夫だから今日は帰って』
あの声は酷く震えていた。
朝、仕事に行く時。
夜、仕事から帰ってくる時。
いつも結の部屋の方を意識してしまう。
調子が戻ったのならいい。
けど、そうだとしてもまた会いたいと思ってしまう
「……ゆいー」
ひとり、呟くように発した声は誰にも届くことはなく消えた
深夜、2時頃だろうか。
外ががやがやと騒がしく、目が覚めた。
実際、そんなに騒がしくは無いのだろうけど音には敏感な方で起きてしまった
『はやく~』
聞いたことのない、男性の声。
思わず玄関の扉に寄り、耳をすませた
『…絶対20万払えよ。』
結の声だ。
『分かったわかった。金ならあるから~』
『てか、前回やった時のこと覚えてる?』
『…覚えてる』
『置いて帰っちゃってごめんな?お前気絶しちまうからさ』
『別に』
気絶?
前回?
そして、結は今から何をしようとしている?
「─────ねぇ、何してんの。」
気づけば、玄関の扉を開けていた
「お前がもっと慎重にこねーから」
そう言って3人の中の1人が結の頭を叩いた。
「…っ」
結は結で顔色が悪く、体調が悪そう。
叩かれた衝撃でふらっと倒れそうになる
「面倒臭いのにバレたからまた今度な」
そう言うと結のモノをズボン越しに触り、不気味に笑って去っていたった
触られたことで、気持ち悪くなったのか口元を手で覆った。
そして、俺と一瞬目が合うと何事も無かったかのように部屋に戻ろうとする。
「待て。こっち来て」
強引に結の手を引けばその勢いで倒れそうになる
こんなにふらふらで、体調も悪いのに何を強がっているのだろうか。
説教の一つでもしてやろうと手を引いたけれど、触れた手が震えていることに気づき、思わず抱きしめた
「…大丈夫、だからね」
叩かれた頭をそっと撫でれば、大人しく腕の中で動かなくなった
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