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外 side鈴
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side鈴
「…どこいくの」
先ほど眠りについてから30分も経っていないというのに、結はもう目を覚してしまったよう
「学校にね。すぐ帰ってくるよ」
「……そう」
状況を把握したように頷くと、突然立ち上がった
「結もどこか行くの?」
「コンビニ」
「なんで?」
近いといえば近いけれど、歩けば大体10分はかかる距離だ
「飲み物買いに」
「飲み物?俺が帰りに買ってこようか?」
「いや、大丈夫」
普通ならそこで終わりだが、結が外に出ると言うなら別だ。
結は自分のことに無頓着すぎて、自分の体質をよく理解していない
「日焼け止めちゃんと塗ったの?」
「…持ってないけど」
持ってない…!?
アルビノの体質について少しネットで調べただけでも得られた情報だ
結はそれを自分で感じることは無いのだろうか
アルビノは光に対する抵抗力が弱いために光に浴び続けるだけでも火傷のように痛々しい傷になってしまうらしい
結自身、痛くなったりとかしないのだろうか
「こっちおいで」
と、自室へ結を招く
「日焼け止め塗るねー」
自室につくなり、結を椅子に座らせて日焼け止めを手に取った
日による火傷は日焼け止めでも充分に予防はできると書いてあった
「っ、いらない…」
首元に伸ばした手に、結はビクッ。と体を揺らして目を瞑った
「大丈ー夫。怖くないから」
「別に怖がってる訳じゃない」
「そうだねー」
可愛い強がりにクスクスと笑いが出てしまう
「…バカにすんな」
「バカにはしてないよ?はい、次。腕出して」
「長袖着ていくからいい」
「外、暑いから。ね?
痛くないから大丈夫だよ。直ぐ終わるから」
中々出してくれない腕を取って、日焼け止めを塗り始める
結は諦めたようで『次はここだよ』と、指示をすると渋々ながらもその部分を差し出してくれた
「よし。おっけー!」
「…」
不服そうな表情も何だか可愛い。
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