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本当のこと side結
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side結
…鈴に、話すべきなのかな。
俺はこんなに汚れてるって。
それか、もういっそ、前の暮らしに戻るか。
鈴に本当のことを話して、『触らないで』とか『気持ち悪い』そんな事を言われたら、それこそ立ち直れないような気がする
鈴に嫌われること、本当のことを言うこと、何でこんなに怖いのだろう。
……苦しい。
あんなこと、しなければ良かった。
息が詰まってきて、汚い身体に爪を立てた
こんな記憶も、体も、過去も、消えればいいのに。
その思いだけで、あの人達に触られた場所を引っ掻き続けた
「──────…止めろ!」
不意に大きな声が聞こえ、ビクッと体が強ばる
止まった隙をついて体を抑えられた。
「……自傷癖、あるの?」
独り言のように呟いた医師が、爪についた血をタオルで拭きとる
「何か怖いことあった?」
「ない」
「まぁ、簡単に言えればこんなに溜め込まないか」
「…関係ないだろ」
「関係無いなんて寂しい事言わないでよ。関わりが少ないからこそ、話せることもあるでしょ?」
「…そんなの無い」
「そう?例えば、好きな人の話とか」
…好きな人?
「神崎さんとか?好きなんじゃないの?」
…鈴を、好き?
「違うんだったら、俺と付き合ってよ」
この人医者でしょ?なんでそんな事言うの
「それか、セフレ的なやつでもいいよ。試しに1回やってみる?」
…試しって、何。
「っ、…や、めて」
両腕を頭の上で抑えられ、乱暴にズボンを下げられる
「一目見た時からさ、やりたいなぁって…思ってたの」
いきなり、後ろに指を一本入れられ、息が詰まる
「名前、なんだっけ」
…結って呼ぶのは、鈴だけがいい。
不意に鈴の顔が頭によぎる。
こんなこと、したくない。
これ以上、汚れたくない。
暴れて抵抗しようと思うのに、手を抑えられているせいで力が入らない
「名前なんだっけって、聞いてるんだけど」
中の指が2本に増えて変な異物感に、嫌でも腹筋に力が入る
「…好きに、呼べば…っ、いいでしょ」
「それもそうだね。じゃあ、白ね。」
シロ。
─────結、大丈夫?
鈴の声が頭の中に流れる
ほんとに、鈴以外は、やだ。
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