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夢
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降ろしてと言えば「可愛くてつい」なんて訳のわからないことを言う
降ろしてもらうと、膝に顔を埋めた
起きてすぐの近さに驚いただけかはわからないけれど、心臓が少しうるさかった
しばらくしても鈴は何も言わずに、にこにこしている
何か話そう。そう思って口を開いた
「……鈴、は」
「なにー?」
…何を話そう。
「俺のこと、…好きって…言ったでしょ」
何を言ってるんだろう。
そう思ったときには次の言葉が続いていた
「…俺ね、4人の人と付き合ったことある」
言うか迷うが、ここで話が終わればそれこそだからどうしたのという事になってしまうので話し続けた
「何も、思わなかった…どうでもよくて、その人が居なくなってもいいし、いつ別れてもよかった」
本当に、今振り返っても不思議なくらいに何も思っていなかった
「…うん」
鈴を見れば目があって、こんな俺の話でも聞こうとしてくれているのだと伝わってくる
「鈴に、好きって言われてから…ずっと考えてた」
俺は、どうするべきなのか。
「…まだ返事はできない。けど、こんなに迷ったのも初めてなの。
鈴と付き合ったら別れるのが、嫌だって思う……何言ってんだろ、寝起きは頭回らない」
言ったことを振り返ると益々訳がわからない。
それはまるでずっと一緒にいたいみたいな言い方だ
口走ったことに気持ちが追いつかず、目を逸らして膝に顔を埋めた
「ほんと可愛い。ゆっくりでいいからね。無理に思いつめることもないしさ」
いつにもましてテンションの高い鈴。
突然抱きしめられて、暖かな体温に包まれた
でも、その温かさをどうすればいいか分からず「離して」と体を引いた
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