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病院にて! side環
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side環
「…ちらっ」
想の影に隠れながらも、その人と話したくて近づいた
「あら、環ちゃん。久しぶりね」
その人は覚えてくれていたようで、目が合うとにっこりと笑ってくれた
「…ぉ、お久しぶりです」
「元気にしていたかしら?」
こくこくと何度も頷く。
「なら良かった。今日も可愛い」
ふふ。と笑って「一緒にお話しましょう?」と隣の席をぽんぽんと叩いた
想の服を掴んでいた手を離して、その人のところまで行く
「何かあったらすぐ言ってね」
想は頭をなでるとお仕事に行ってしまった
今日は想のお仕事の日で一緒に病院に来ていた。
いつもなら直ぐにここに来て、お話をするのだけれど、今日は少し勇気がわかずにずっと想の服を掴んで後ろに隠れていた
するといつも俺とお話をしてくれる優しいおばあちゃんが来て、目があったので勇気をだしてその人に近づいた
待合室にはたくさんの人がいるけれど、定期的にここに来る人は大体覚えているし、一回お話してくれた人のことは忘れない
その人とは何度も話していたから、見かけた瞬間嬉しくなった
「昨日は何をしていたの?」
優しい声で聞かれ、昨日のことを思い出す
「昨日はね、凄いんだよ!梅干し食べたの!」
昨日のことを思い出しながら笑顔でそう伝えれば「あら、いいわねぇ」とその人も笑顔で話してくれる
「それでね、舌がきゅーってなるの」
「まぁ、きゅーってなるの?」
可笑しそうに笑ったその顔が俺は大好きだった
優しくて、温かい。
「梅干し食べたことある?」
「もちろんあるわよ。…きゅーってなるわよね」
「ふふ。きゅーってなる!」
何だか面白くてふたりで笑ってしまう
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