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要らない。帰る。
そう言い続ける結の言葉は聞かずに「こっちー」と連れて行く
連れてきたのは俺が気に入っているブランドのお店
おしゃれでデザインが好きなのはもちろんだが、それ以外にも機能性や動きやすさも好きな理由のひとつだった
ちなみに今日着ているのもここのブランドのものだ。
「いらっしゃいませ」
店に入ると直ぐに店員さんが話しかけてくる
結の様子を見ても怖がってはいないようなのでそのまま話を続けた
「今日はどのような服をお探しですか?」
「この子の服なんですけど、アウターとこれからの季節に着やすいものを2、3着欲しくて」
「かしこまりました。ありがとうございます
では、こちらにどうぞ」
柔らかい生地とか、薄いけれど温かいとか。
性能を説明されたあとに「お客様、絶対に似合います」と、とどめの一言のように言われると「じゃあそれも。」と言ってしまう
当の本人は全く話を聞いていなくて、服の裾を掴んでいた手が、いつの間にか俺の手を掴んでいた
俯いて、俺の手を掴んで。
そろそろ疲れちゃったかなと頭を撫でる
「じゃあ、今日はこれくらいで」
「ありがとうございます」
話に乗せられた感はあるけれど、デザインも色も良いものが多かったのでいい買い物だったと思う
結はよく体が冷えてしまっていることが多いので温かい服というのは前々から買ってあげたいと思っていた。
本当は日用品も新しく買い替えたいものがあったが、疲れた様子の結を見て今日は帰ることにした
本当に、無理はさせたくないから。
「ありがとうございました」
店員さんの声に軽く頭を下げて店を後にした
「帰ろうね」
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