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「…鈴は、今までに付き合っていた人がいるでしょ」
ちら。と結を見れば視線は外の灯りを見たままだ
「そうだね」
「その人たちとは会ったりするの」
「んー?どういうこと?」
「別れてから…いや、別れてるか知らないけど。」
「別れてるよ」
丁度赤信号でとまったので、いろんな事を考えてくれている頭をそっと撫でた
「…その人たちとは、別れたら…もう会わないの?」
ここはどう答えるのが正解なのだろう。
けれど、本当のことだけを言った
「…そうだね。
別れると同時に連絡をとらなくなった子もいるし、それでも、友達として連絡とってる子もいるよ」
「……俺、だったら…?」
聞こうと耳を澄ましていなければ聞こえないほどの小さな声でそう言った
結はわかってない。
俺は本当に好きなんだよ。
こんなに好きになった人のこと、嫌いになるなんて俺には一生無理だから。
「…俺ね、結のこと本当に好きなんだ
朝起きて隣にいるだけですごく嬉しくなるし、睡眠とかご飯摂れてないと心底不安になるし、…結には少しも辛い思いをさせたくない。
ずっとずーっと傍にいてほしいって思うんだよ」
そこで一回言葉を区切った
結は居心地が悪そうに先程買った額をぎゅっ。と握りしめていた
こういう空気が好きではないのは知っている
けれど、初めて聞いてきてくれたし俺も言っておきたいことはあった
「初めてなんだ。こんなに人のこと好きになったの
だからもし、結が恋人になってくれて、更にもし、別れるようなことがあっても俺は結のこと離せないな」
言っていて、引かれるだろうなーとは思うけれど、結から離れられる自信がなかった
結に好きという気持ちがなくても、それでもなお、傍にいてほしい
本当に。心の底からそう思う。
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